『前編』からの続きです。
そぼ降る雨の中、飯豊本山小屋に到着。
管理人の高橋さんにご挨拶。
久し振りに言葉のジャブの応酬(笑)。
慰問になりましたかな。
相変わらずお元気で何よりでした。
高橋さんに撮って頂きました。(私)
口の中にまだオニギリ、ひょっとこ顔ですね~。
高橋さんとお喋りしている間に、
山頂からSTAR さんが戻って来られました。
2008年の8月に朝日連峰での緑化ネットの荷上げで
ご一緒して以来?だから、5年振りの再会です。
先輩の方々がみな元気一杯なので、
歳の事は言えなくなりました。
居合わせたパーティのみなさんと一緒にお喋りが弾み、
つい長居。
切り上げて、飯豊の山頂へ向かいます。
つかの間、遠方にエブリ。
天気が芳しくないとすぼんでしまう
イイデリンドウですが、
道草ばかり食うこのだらけた客を、
笑んで待っていてくれました。
雨風にこらえた土塊の勲章をつけて。
ありがとう。
しずかなる、ほそき声。
凛として、飯豊の心。
お山は花をもって思想を伝えんとし・・・
そして大気は、雲をもって。
一刹那の宝珠山。
ダイグラ尾根の勇躍。
祈り、耐え、備え、待つ・・・。
飯豊山頂に到着。飯豊の天辺に独り起つ感懐。
忙しない雲、そわつく雨。
目に見えぬ稜線を見透します。
御鏡、雪の思い、雪の抒情。
沁みる飯豊、・・・
雲からも風からも透明な力が
総身に充填されました。
下りましょう。
小屋で応接中の高橋さんに一声かけて、
おいとまです。
さらば、本山小屋。
御前坂を半分ほど下ると、雲は端境に。
上って来られた登山者の方にお願いして
ワンショット。
御秘所を越せば、登り返しで草履塚。洩れるため息。
豊実の雪渓にも土石流の痕跡。
数え上げるとかなりの箇所。
大日岳。目には見えずとも、心で交信です。
小国町の基督教独立学園のみなさんにお会いしました。
一昨年は別なメンバーでお会いしています。
飯豊の天然に抱かれ、豊かな成長が与えられますように。
「 みんながめいめい
じぶんの神さまがほんたうの神さまだといふだらう、
けれども
お互ほかの神さまを信ずる人たちのしたことでも
涙がこぼれるだらう。
それからぼくたちの心が
いいとかわるいとか議論するだらう。
そして勝負がつかないだらう。
けれどももしおまへがほんたうに勉強して
実験でちゃんと
ほんたうの考とうその考とを分けてしまへば
その実験の方法さへきまれば
もう信仰も化学とおなじやうになる。」
(宮沢賢治)
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「 新たな詩人よ
雲から光から嵐から
透明なエネルギーを得て
人と地球によるべき形を暗示せよ 」
(同上)
この雪の斜面を下ると、切合小屋は間近。