あるく

~山の恵みの備忘録~

二岐山/歓愉 2025年7月13日

那須・甲子の衆が、雲をはらってもてなしてくれました。

 

 

今日(7/13)は、二岐山へ。(1,544m)

3月か4月あたりに登れれば良かったのですが、あれやこれやで、

時機を失してしまいました。

束の間の涼気もあっという間に過ぎ去り、猛暑、復活。

朝方の雲さんの様子、変幻?がどうなるかわかりませんが、

乳白色の世界を覚悟の上で、早立ちとします。

 

 

とは言え、ちょっと出遅れ?(笑)、御鍋神社の駐車場には5時半着。

身繕いし、いざ。

~登山口でホイッスルを大きく2度鳴らし、「これから入るよ」と熊さんへ。

 

森の古老が、「心配するな」と。

 

(いつまでも腰かけてちゃいけないよ。)

 

 

坂の勾配が緩むと、ブナがちらほら・・・。

 

 

『ブナ平』です。ひと息入れ、ちょいと飲み食い。

 

いい空だ。雲はどんどん上がっている。

 

 

しばらく進むと、『男岳坂』。

向こう側女岳は『地獄坂』だとか。こちらも、ご同様。

 

始めこそ、等高線を斜めにきりますが・・・

 

詰めは直角、ハァハァゼェゼェ。

 

 

ふ~、二岐山を頂きました。雲散霧消、感謝!

 

しばし、眺覧、周覧。

スマホでも撮ってみると、カメラより遠景が確り撮れています。

見たままはカメラの方がやや近いのですが、スマホも優秀ですね。

~以下、横長の画像、5枚がスマホの画像です。)

 

南方には、小白森、大白森、甲子、旭岳、三本槍、流石、大倉、三倉・・・

みんなこぞって顔を出してくれました。ありがとう。

 

 

が、南会津の衆や・・・

 

 

会越国境・・・

 

 

北方の峰々・・・

 

 

阿武隈の衆には、雲を透してのご挨拶と相成りました。

 

 

(ここから、再び、カメラの画像)

二岐山の女岳、その先にかろうじて、小野岳(左)、大戸岳(右)。

 

 

おにぎりを頬張りながら・・・

 

 

雲が動くたびに、つつかれ・・・

 

 

体が、何度も、なんども・・・

 

 

回ります。

 

 

小白森山、そして奥に大白森山。

 

 

どうしても小白森でなく、小丸森と呼んでしまう丸っこさ。

飯豊の杁差への鉾立峰同様、この山には巻道を拒む意気地、矜持がある。

 

 

大白森山。今日は小白森~大白森の縦走ピストンもちょっとよぎりましたが、

諸般の事情により?却下。(笑)

 

 

そして奥には、三本槍岳と旭岳(赤崩山)。

 

 

やはり、山はツンと尖った方に目が・・・ stand alone~孤高、その潔さかな。

「われはあるがままに存在す、それにて足る。

もし世に何人のわれを認むるなきも

われは満足して独り座す。

もし衆人と各人とがわれを認むるも

われは満足して独り座す」

とは、ホイットマンの詩(うた)

 

山であることの意味、その価値、そのdestinyとを知っているが故の、その矜持だ、

そう思う。だから輝る、だから香る。

 

 

陽精は問い、雲は質します、「あなたは何処に起っているのか」と。

 

 

そして、天上には、まなざし。~"Grace be with you"。

 

 

山頂にも、生命の営み。

 

その、ひとすじの気持ち・・・

 

その健気な姿に・・・

 

胸打たれます。

 

 

"Grace be with you"は、宇宙の調べだ。

 

 

 

 

 

いい時間を過ごせました。感謝。

帰るとしましょう。

 

頂標に、礼敬。

 

往路を復します。

 

 

後は、すたこら・・・

 

樹々の精と語らいながら。

 

 

森のみんなの・・・

 

ねぎらいエ~ルに与かって・・・

 

無事の下山、

歓愉の山路に

感謝、感謝、感謝。

 

fin

 

高柴山/靖恭 2025年7月6日

颯爽と、ウツボグサ。



今日(7/6)は、阿武隈高原中部県立自然公園『高柴山』(884m)、

及び、堂山王子緑地環境保全地域を見回ります。

早朝から、地区の公園の整備作業。~諸姉諸兄と共に、額に汗して。

みなさんの体調を慮ってか、予定の時間を繰り上げて、終了。

ありがたい。

家へもどり、朝食を済ませ・・・。

 

 

もうかなりの暑さ、負けそうですが、気合を入れて。

先ずは、堂山王子緑地環境保全地域。神社周辺に異状なく、次なる・・・

 

高柴山、門沢登山口へ。

植物の成長に欠かせない温度は過剰なほどですが、雨は少なめ、

ヤブ化はそれほどでなく、許容範囲?

 

でも、日陰はいいのですが・・・

 

日向となると、体に被さってストレス?

 

持参の鎌で、まとわるものだけ、バッサバッサと?さばきます。

 

 

あらら、倒木。分離はしてるので、道脇へどけることに。

いやはや、重いのなんの!大汗。

 

一度あれば二度?~こちらは根も絡んでちょっと無理。

 

ふ~、稜線が近くなると風がぬける。

 

タチのよくないバカ虫さんたちが少ないと思ったら・・・

ありがとう、みんなやっつけてくれてたんだ。

 

健気なウツボグサに元気をもらって・・・



水石(三ツ石)に。

 

ひらける阿武隈・・・なのですが、みんな猛暑でうつろ。

 

草いきれにむされ、だらけまくり。

 

でも、そこかしこに、トラノオや・・・

 

ウツボグサの溌剌。

みんな、どんな思想の交換をしているのだろう。

 

 

山頂部を見回りながら・・・

 

展望台へ。

 

 

上がって、しばし、眺覧、周覧。~パンを頬張りながら。

 

阿武隈の暢然が沁みてきます。

 

「暑い、アヅイ」と、山のみんなの・・・

 

つぶやきが聞こえてきそうです。

 

 

先の週、訪れた大滝根山。この山は、いろんな意味で阿武隈を代表しています。

~英語で「would have been」という、「こうだったらよかったのに」と・・・。

自衛隊の基地がなかったなら、今の何十倍、何百倍もの人がこの山に遊べるのに。

でも、レーダーサイトは「is」、それは「在る」。夢ではない、現にある、事実。

山を愛する者の目には、そのことで、「疎外」された山だと映ったとしても、

お山は、今、ある意味、それを超えた存在理由に生きているわけで・・・哀音。

でも、宇宙は、そんな、犠牲の精神で満ちています・・・。

 

*ちなみに、ネットで基地の歴史を調べてみると・・・(私よりちょっと若いですね)

 

 

 

さてさて、どこも、うつろ。

 

蒸し暑そうです。

 

 

そんな中、4人もの方が展望台へ。~お山は、心づくしの風で、歓待。

 

 

 

さて、展望台を辞し、残りの箇所を見回り、異状のあるなく、安堵

 

~水石に坐して、しばし、まったり。

山はいい、山に登るのはいい、暑くてもいい、ヤセ我慢じゃない。

山は、お前は何を生産し得るのかなんて問わないし、

だから、自らの価値を訴えるような、そんな惨めなことはしなくていい。

ただ生命、ただ意志、その忠実さだけを親身に迎え入れてくれる。

「生きがい」とは「~と共にあること」なのだとすれば、

そのこと、その意味だけは、山は、とことん問いつめてくる・・・。

 

 

いい時間を過ごせました。感謝。帰るとしましょう。

 

もう、万緑。

 

ヤマボウシは目送・・・

 

木漏れ日の中を、すたこら。

 

みんなのねぎらいエ~ルに与かって・・・

 

無事の下山、

靖恭の山路に、

感謝、感謝。

 

fin