『石転び沢/龍翔(二)』からの続きです。
はぁ~、やっとこさぁ~で、十文字鞍部へと上がれば、
ハクサンイチゲが満面の笑みで迎えてくれました。
イチゲはもう終盤との報があり半ば諦めていましたが、
この辺りは今がハイシーズン。
このねぎらい、エ~ルがうれしい。
梅花皮小屋前に安らい、記念にショット。
北股岳から…
そして白龍からの、ねぎらい、エ~ルに浴します。
そうこうして、パンを食べていると、
ヘルメット姿で上がって来た方が、"よくお会いしますね~"と。
??????
何と、5/3、飯豊本山小屋でご一緒したyamagutiさん!(左)
何とも行動パターンが同じで、笑いがこぼれます。
私のショットをお願いした方(右)と一緒に、パチリ。
ハクサンイチゲを愛で、愛でられてウロウロ。
その輪舞を愉しみます。
花のきれいな気持に打たれます。
花は報いをもとめない、…
「自分の生命をもってする愛の営み、
その愛を通して、真実の愛の強さを通して、
われわれは神の愛を少しく彷彿せしめることができる。
最も愛に富む者は
最も人生のリアリティに触れるものであり、
又最も神のリアリティに触れるものである」
とは、三谷隆正の言葉。
これをそのまま花の生涯に贈りましょう。
尊いもの、
真直ぐな、ひとすじの気持。
のんびりイチゲと語らいながら、
十文字鞍部を散策。
山のような人間になれたらなぁ。
そうそう、水を補給せねば。
水場は元気溌剌。有り難いですね。
お山の呼ばわる響に耳澄ます、幸せなひと時。
さて、たっぷり食べて飲んで、息みました。
そろそろ、帰りましょう。
今日は周回、あまり遅くなってはいけません。
十文字鞍部の梅花皮小屋にいとまを告げて。
斜面にはイチゲの大群落。
みんなの頌が響きます。
遠く大日岳からのエ~ルが届きました。
北股への上りを、白龍が押し上げてくれます。
山頂は、もう直ぐ。
ふ~、北股岳を頂きました。
雲さんが歓呼、
梅花皮、烏帽子、飯豊の三山揃い踏みはなりませんでしたが…
お山には頌歌。
その祈りは、
"Grace be with you".
イチゲのみんなも唱和します。
雲さんも総出。
この上だけ陽が射すものの…
期待した眺望は得られず、…
只管、花と語らいながら、すたこら。
門内小屋に到着。
扇ノ地紙に至るも、雲さんたちの元気は衰えません。
当初、丸森尾根を考えていましたが、これではと変更。
yamagutiさんと一緒に梶川尾根を降ることに。
初っ端からたっぷりの残雪。
ガスに見舞われ、トレ~スが確りしていなければ、
緊張を強いられそうです。
愉しく語らいながら、アッという間に梶川峰。
ガスが襲来、悪条件が重なれば、道迷いも。
足が悦ぶ激降り?
さすがに緑が優勢となりました。
石転び沢が見えて来ました。
見様によっては簡単そうですが、実際、大変なのです。
イヌワシかな?
鄭重なる激励に与りました。
湯沢峰に到着。
ダイグラ尾根。残念ながら主稜線は雲に蔽われています。
空は慰めてくれるのですが…
降路はまだまだ続きます。
丸森尾根の威勢がよくなってくれば、…
山路の終点です。最敬礼。
無事の下山、
空へとかけりゆく白龍の威懐に
そしてイチゲのさやけさに
感謝、感謝、感謝。
Fin