今日(3/12)は、安達太良山へ。
私もわが愛車も雪道の走行が苦手、
スキー場に絡む登山口などご法度でしたが、
12月ー2月が過ぎ、3月となって、雪が往き、春の気勢もあがり、
登山口へのアクセスが易くなりました。
まずは、雪の感触を求めて、近場へ。『3.11』を思いながら。
勢至平から、安達太良本峰、篭山、矢筈森。
今朝は寒く、ル~トは踏み固められ、高速道路です。
足に何もつけなくても楽々。
くろがね小屋へは寄らず、山頂へ。
馬ノ背、そして鉄山。
予報に反し?どんどん雲が出張ります。
雪魄に、愉しい運歩。
矢筈森が雄々しい。
足に何も着けぬまま、峰の辻。
山頂が招きます。このままノーアイゼンで。
もう直ぐ。
山頂部は、めずらしくそよ風。
でも、上には雲。
安達太良を頂いてパチリ。
(和尚山)
(船明神山、障子ケ岩)
しばし、黙想。
(牛ノ背、矢筈森、鉄山)
昨日は、3.11。
東日本大震災からもう5年が経ちました。
報道の特集には、様々に癒えぬ悲しみ、――
フクシマには原発が、
"文明"を、
"今日、わずかでも経済的利益があれば、
未来に何が起ころうと、
意に介する必要はないという考えの愚かさ"を、
告発し続けています。
報道はまた、国策の事故前への後戻りを憂い、
"本質的なことは何も学ばなかった"
と慨いていました…。
孔子は学ぶことを怠る人間が必ず陥る偏向として、
六つ、列挙しています。曰く、――
"仁を好んで、学を好まざれば、其の弊は愚"、
"知を好んで、学を好まざれば、其の弊は蕩"、
"信を好んで、学を好まざれば、其の弊は賊"、
"直を好んで、学を好まざれば、其の弊は絞"、
"勇を好んで、学を好まざれば、其の弊は乱"、
"剛を好んで、学を好まざれば、其の弊は狂"、
即ち、
"学問によって鍛錬されない愛情は、愚者の愛情"、
"理性的でない知識、それは無用な氾濫"、
"学問を伴わない信義、それは侠客の仁義"、
"偏狭な正義感によって、人に自説を押しつけるは絞"、
そして、学ぶことを通して思慮をつちかわなければ、
"勇は乱を"、"剛は狂を"、産む。戦前、戦中の日本を見よ。
ただ誠実なだけではいけない、
すべての人に具えられている「仁」、
その使命を、しっかりとつかみ、具現するには、
まず人間の事実について、
多くを学び、知らなければならない、
愛情は盲目であってはならないのだ、――
切々と説く孔子に、
わたしも、様々に彼と相容れない思いを有ちますが、
同意します。
彼が今、この時代を生きていたなら、
きっといま一つの弊を加えるに違いありません。
即ち、
「利を好んで、学を好まざれば、其の弊は亡」と。
"然うだ"と、
陽精が、雲を分けて、肯ってくれました。
岩かげで、パン1個。
ブルブル、じっとしていると、寒い。
――帰りましょう。
牛ノ背経由、矢筈森へ。
(船明神山)
(その先には障子ケ岩)
沼の平を見下ろします。
天然は"不条理"を以て、人間に思想の更新、更生をうながします…。
矢筈森の岩塊。
(矢筈森から馬ノ背、鉄山)
ル~トをちょっと外し、遊びます。
先を越されて既にシュプール。残念。
この真中を下りました。
往路を復します。
向うに鉄山、雪が舞い始めました。
ここで一息、菓子パン一個。舞う雪の抒情。
雪面に私の影、
振り返れば、陽精のあたたかなねぎらいとエ~ル。
交わす祈りは、
"Grace be with you".
無事の下山、
素雪、素明の山路に
感謝、感謝。
Fin