「その2」からの続きです。
では、ごきげんよう、本山小屋。 (12:14)
周りは雲に蔽われてしまいました。
目は自然と足もとへ。花を愛でながらの下山です。
花々にねぎらわれ。
御「花」坂を。
「御前坂」の道標には新たな挑戦者。
この辺りも旬のタカネマツムシソウ。
その純情、ひとすじの気持ちに胸打たれます。
何と白色!
随分と飯豊に通っていますが、
白いタカネマツムシソウに出会ったのは初めて(!)。
あなたの良い瞬間を撮れて、嬉しい。
御秘所沢には豊かに雪渓。
この辺りから下は雲の勢力も及ばず。
御秘所の岩場を慎重に。
小さなお花から大きなエ~ルをもらい。
疲れを忘れさせます。
切合小屋にしばし休み、
浅漬けのキュウリとゼリ~をほお張って出発です。(13:34)
七森の鎖場には、今年、鉄梯子が敷設されました。
それでも、やはり、緊張が求められます。
三国小屋はすぐ其処です。
三国小屋に起てば、大日岳の響(こえ)が届きます。
小屋前にしばし休憩。
お山に挨拶をして、発ちます。(15:03)
西日の中、剣が峰の岩稜を降ります。
眺望を愉しみながら。
ステップに思いを込めて。
岩稜を降ります。
『剣が峰』の標柱からは、山また山、
そして会津盆地が広がります。
三国岳を振り返って。
西日に影を落とす七森沢。
西日を背に七森の精悍。
ここまで降れば緊張も解けて。地蔵山が。
地蔵を巻いて水場に憩い、
お土産2リットルを背に三国岳にいとまを告げます。
「木の根坂」、こんな感じです。
一日の感慨に浸りながら、スタコラサッサ。
でもそんな気持ちを笑うかのように、
アブがしつこく纏わり付いて離れません。
小走りで駆けてもダメ。
時折、西日が緑の光彩を届け・・・。
アブはどこまでも煩く。
この森の長老に無事下山の報告をすませば、・・・
山路の終了です。 (17:05)
大白布の流れに涼めば、
いつのまにか、私の周りのアブは大群に~!
歩く姿は阿波踊り。
払えばはらうほど、数が増して・・・。
結局、駐車場では着替えの最中に3箇所刺され、血を吸われ、
車内では入り込んだ猛者との格闘。
我が家までご一緒した輩もけっこうな数でした。
時季柄、
どの登山口でもこうした悲劇は避けられないのでしょう。
でも、私の顔はニンマリ、感謝です。
イイデにどっぷり、ヘロヘロ、・・・至福の一日でした。
Fin