あるく

~山の恵みの備忘録~

安達太良/素心 2023年10月8日

船明神山が招きます。

 

 

今日(10/8)は、安達太良へ。

早朝から隣組の作場道~農道の生々しい猪の犯跡?を修復、軽く土木作業。

終えて朝餉。さてさて、何所へ行くにも、時間は遅く、中途半端です。

近場でそれなりの足の負荷となれば、やはり、安達太良かな?

予報は良いし、初雪の飯豊を拝することがかなえば、この上ない仕合せ。

~などど、夢想しつつ?いそいそと奥岳へ向かいましたが・・・(笑)

 

岳温泉から奥岳のスキー場へと上がると、よもやのノロノロ、渋滞?

スキー場の駐車場に近づくと、『第1駐車場/本日有料日』の看板あり。

迷わず?「無料」の第2駐車場へタ~ンするも、既に満車状態。

何とか隙間を見つけて、ホッ。

車、クルマ、くるま~流石の連休、他県ナンバーがズラリ。

迂闊?浅はか?~この時季の奥岳は経験がなく、これほどとは思い及ばず。

覚悟して、この人込みをかきわけ?登るしかなさそうです。

 

 

五葉松平経由だと、薬師岳から先でゴンドラ利用者と合流、渋滞は必至。

くろがね小屋経由で。

 

くろがね小屋が見えて来ました。

 

建替えのため休業中のくろがね小屋。2025年完成予定とか。

今年は小屋までの電源引込工事がメイン、解体はその後?

 

馬ノ背に突き上げたい衝動にかられますが・・・

 

どの山も紅葉は遅れている様子。

今年は猛暑で葉っぱさんもバテ気味、綺麗に発色できるでしょうか?

一息入れて、おにぎり1個。(+菓子パン半分)

 

重い腰を上げて、いざ。

 

あの白を、雪だと錯覚しそうです。

 

 

 

 

 

 

篭山の先には福島市。下界は予報通り「晴れ」の様子・・・

人物が入らぬ様にカメラを構えますが、本日は、ムリ、無理。

登山者が多すぎて、そんなタイミングなどありません。

 

峰ノ辻着。

 

雲が微妙に絡みます。

 

矢筈森で稜線に起ちましょう。

 

稜線に起てば、大地の懊悩の痕跡。

宙宇の創造、沼ノ平の粛然に合せられます。

 

安達太良の山頂に目を遣ると・・・何とも賑やか。

今日は、お客様の日。私なんぞが行って密度を高めるのは憚られます。

 

人があまりいない船明神辺りでのんびりするとしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

石筵分岐を越えて、いよいよ船明神。凛々しい立ち姿。

 

ふ~、船明神山を頂きました。

ザックを下して、大休止。おにぎりを頬張りながら、しばし、眺覧、周覧。

 

残念ながら、飯豊は雲陰、雲裏。吾妻も・・・

 

沼ノ平の響に、耳澄ませます。

 

 

稜線にはたくさんの登山者。ここからも見てとれます。

「且く山客に向ひて笑ふ 君と素心を論ぜん・・・」とは李白

お一人おひとり、どんな思いで、この山へ登ってこられたのでしょう。

昨日(10/7)、那須朝日岳での遭難事故が報じられました。みなさん、私と同年代。

登山を改めて自覚したころ、登山の教科書で基本知識をお浚いしました。

その中で詳しく扱われていたのが、1989年10/8の立山中高年大量遭難事故。

山は生命を戴く処で、命を落とす所ではない~では、どうする?

そして、その記憶が薄れて来ると、2009年トムラウシ遭難事故が発生。

この頃は、やはり、その記憶が薄れてきていました。

低体温症~疲労凍死は、それに至る経緯は、ちょっとした過信からなのか?

或は高ぶり、高を括る心的態度からなのか。

若いうちは体がその判断の甘さを補ってくれるかも知れない。でも、老いは。

天然の慈愛、その寛大、その忍耐は、

私たちを謙遜へと導くためのものであることに思いを致したい・・・。

お亡くなりになった方々のご冥福を、衷心よりお祈り申し上げます。

 

~この稜線には、那須に勝るとも劣らぬ暴風が吹き荒れます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天上には、まなざし。"Grace be with you".

 

いい時間を過ごせました。感謝。

 

帰るとしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

みんな、お山に愛でられますように。

 

後は、すたこら。

 

 

 

 

 

 

 

烏川のねぎらいエ~ルに与って・・・

 

無事の下山、

素心の山路に

感謝、感謝。

 

fin