あるく

~山の恵みの備忘録~

霊山/法螺貝の響き 2011年1月29日

 今日(1/29)は『霊山』(りょうぜん)に。

 1/2に日山に上ったとき、北方でこの山が、
 何だか「おいで、おいで」といざなっているようなそんな気がして。
 初めての山なので、
 自宅から伊達市霊山町「霊山こどもの村」奥駐車場までの
 距離と時間を計ってみると、58km、
 1時間20分の道程でありました。
 奇しくも磐梯山や二ツ箭山へのアプロ~チにほぼ同じです。
 因縁を覚えます。(笑)

 さて、「山」を「せん」と読むのは、
 仏教の世界説で世界の中心に聳え立つとされる高山、
 「須弥山」(しゅみせん)に連なるのでしょう。
 宗教との深い関わりが刻み込まれた厚い歴史を想い起こさせます。
 でも、歴史に深入りするつもりはありませんし、
 その備えもありません。
 お山は人間の如何なる営為、振る舞いにも関わらず、
 それらを超えて、厳としてお山です。
 往時への想像も、ほんのちょっぴり、脳裡に抱きながら、
 遊ばせてもらうことに。

 着いて見れば、雪も結構あるようなので、
 護摩壇経由で霊山城跡まで往き、東物見岩及び望洋台を経て
 日暮岩に下りるという周回を考えて入山したのですが、霊山城跡で、
 法螺貝を背に、月に一度の勤行の為に入山しておられた山伏、
 天台宗の信心に篤い在家信徒の方に出会い、ご無理を申し上げて、
 その後の行程を(彼を)「先達」としてご一緒させて頂く事に。
 お蔭で、思いがけず、日枝神社
 そして下っては上り返して不動岩/紫明峰にトレ~スを残し、
 さらに霊山寺跡を訪れてと、
 10km強、ほぼこの山のフルコ~スを辿る事が出来ました。
 
 感謝です。    



あぁ、上天気。天気を見誤りました。此処に辿り着くまでの車中、頭の中は「たら/れば」にグラグラ。(笑) でも着いて見れば、この岩峰のカリスマに心魂はシャンとして。 
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歩き始めれば、次から次へと岩たちの歓迎の礼。
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体が温まり始めるとそこは「見下し岩」。遠く安達太良の山並みが麗々しく。
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そして右には吾妻の連嶺。
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国司沢」に起てば、岩稜が荒々しく対峙して。
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道は確りとつけられ、岩壁をぬいます。
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気楽に「へつり」ますが、修験が栄えたこの山、耳を澄ませば先人の岩を削り掘る音が聞こえて来そうです。
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鑿を手にどんな思井で・・・。
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何やら「歴史」が圧し掛かってきそうな。
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親不知/子不知の岩壁をへつり、「護摩壇」へと。
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安達太良~吾妻の連嶺、そして福島の市街と、清々しい眺望です。
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岩がゴツゴツの急斜面を縫うように巻いて造られた道を辿ります。先行のトレ~スは二人分かな?それとも三人分? 初めてのお山では心強いお助けです。
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「霊山城跡」に到着。本日のトップでしょうか?三人の方が話し込んで。
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若者お二人は福島市から。もうお一人は山伏でらっしゃるとのこと。月一度の勤行での入峰修行、冬こそアウタ~を着用しての出で立ちですが、3季は古式に則っての装束とか。連れ立って西物見岩へ。
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蔵王連峰、不忘山でしょうか?白衣の山体をきりりと天に射します。
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吾妻を望んで。少し霞んで来たようです。
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飽きることのない光景です。
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記念にパチリ。
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勤行で山中巡拝中の山伏氏にご無理申し上げ、彼を「先達」としてご一緒させて戴くことに。
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15分程で「日枝神社奥宮」に到着。
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傍らには、「霊山寺奥の院/千手観世音」堂がひっそりと。山伏氏の読経、そして法螺貝の音が、この凛とした空間に寂として響き渡ります。
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次は一旦下るようです。木漏れ日のやさしい陽光を享けながら、後に続きます。
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標高を結構落としてから紫明峰を辿るべく上り返します。
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岩壁が荒々しく道を「彩り」ます。
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雪の吹き溜まりもあり、ラッセルに汗をかき、急登を繰り返します。
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ときには岩の間を抜け。
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岩峰に労われ。
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只管、岩壁と対話しつつ。
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この山が数多くの修験者を惹きつけてきたことが良く分かります。
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現在は此の様な造作で安全が期されていますが、・・・。
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せっせ、せっせと雪に喘ぎ。
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「紫明峰」に沐浴して。
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「天狗岩」
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これまで幾つかのお山で「天狗岩」と称される岩を見て来ましたが、やはりみな其々に何かを訴えかけるものがありますね。
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日枝神社の分岐に舞い戻り、次は東、「霊山寺跡」への道を辿ります。
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霊山寺跡」。
山伏氏の般若心経、そして法螺貝の音が樹間に響いて。
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再び「日枝神社」の分岐に戻って往路を復します。途中から左に折れ、暫くして「東物見岩」です。此処は霊山の最高点。
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雪を被った岩峰が光ります。
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洋(うみ)に目を転じれば、仙台湾も。
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「望洋台」を後にして下り、「弘法の突貫岩」に。
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巡拝も此処が最後です。法螺貝の音が高らかに。
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駐車場に到着。下山無事終了です。感謝、一礼。お疲れ様でした。感謝申し上げます。   
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