あるく

~山の恵みの備忘録~

飯豊山from川入(前篇) 2009年7月20日

イイデリンドウが咲き始めたよ~との山の便りに心が躍り、早速会いに行って来ました。
天候不順の中、比較的落ち着いた7月20日に照準を合わせ、日帰りとしました。それでも湿度は極めてたかく、登り始めてからの衣服の湿りは、体温と心拍数の上昇とともに出てきた汗も手伝って、小雨の時と同じくらいになってしまいました。
三国岳周辺の雲の動きも慌ただしく、現れては消えの繰り返し、その度に霧雨となって登る者の衣服を重くします。
そんな落ち着きのない気圧の変化も、飯豊の山頂に着く頃には、雲さんも疲れたのでしょう(笑)、ほぼ動かなくなり、主稜線は雲海の上に突き抜け、この、息をはずませて頂を目指してきた者を、おおらかに迎えてくれました。
この僥倖を居合わせた方々と一緒に喜び、のんびり・まったりとラーメン・タイムを楽しむことができました。

「表参道」、この川入・御沢からのコースは、信仰登山で古くから歩かれてきた道です。ここから飯豊本山まで、夫々に由来をもつ地名が随所に付されています。
長坂、また木の根坂とも称される最初の急登は所々深く抉られており、ここを汗を滴らせ、はぁはぁぜぇぜぇと、これまで一体何人の人が、どのような思いを抱いて登り来たったのだろうかと想像をめぐらすことは、ひとつの霊感です。山伏の奥駆け修行などで唱えられる「ざ~んげ、ざんげ、ろっこんしょうじょう」(懺悔、懺悔、六根清浄)は、時・所を超えて山に登ることの意味を深く暗示しているように、私には思えます。ただこのことがこの山域においてこのコースを考える際、特別な中華思想として機能するのであれば、それは少し違うと思います。どこから登るのであれ、登る者にとっては、そこが「表参道」なのですから。
     


 [ 行動概要 ]

03:50登山口発 
04:23下十五里 途中からヘッドランプなしでも歩行可・湿気多し・汗をかかぬ様少しペース抑える 
04:42中十五里 
05:06上十五里 
05:28笹平 
05:39横峰 
05:55水場(峰秀水)休憩・行動食・いままでの上を行く径はテープで封鎖 
06:55三国小屋 休憩・行動食、管理人さんと四方山話・剣ヶ峰を通過するまで雲の往来頻繁、切れ間に吾妻方面の雲海
08:30切合小屋・休憩・行動食 あいかわらず雲の動き不安定、いい兆しも見えて来た 
09:12草履塚 霧雨、途中以前お見かけした事のあるチエさん?と
スライド・雲が大日~本山の稜線に溢れ、寄せる波のように呑み込んでは消える
10:40本山小屋・通過・この間、草履塚の下り、今年お初のウスユキソウに感激し写真撮りに夢中・山都町の小林さんとスライド/小屋のお仕事ご苦労様です・御前坂鞍部で福島市の山田さんと一緒になる(弥平四郎から私より2時間遅れでの出発-絶句) 
10:55飯豊山頂 この間、本日の目的・イイデリンドウを発見・横になったり・屈んだりしてシャッター乱射 雲の動きもなくなり小春日(夏なのに?)の中、ゆったりラーメンタイム 12:20本山小屋 管理人高橋さんと四方山話・入山者少なしとのこと・水場少し掘って整備したとのことなので寄る・ペットボトルの先っちょを利用して湧き水をうまく一本にまとめている・流石です
13:20 切合小屋・休憩  
14:30 三国小屋着 休憩、管理人大関さんと四方山話 
15:00 同小屋発 
15:30峰秀水・休憩 お土産用に水を2.5リットル 
16:05上十五里 
16:13中十五里 
16:22下十五里
16:40下山口(登山口)



今年になって敷設された木杭による道です 
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古の人達の足音が聞こえそうです
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ガスが少しの間切れて雲海が広がります
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剣ヶ峰です 標柱がポッキリ折れてます
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三国小屋まであと少し
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三国小屋管理人の大関さん いつもザックバランな方です
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りっぱな小屋ですね
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筆者です
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センジュガンビ
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雲の上に大日岳が聳えます
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雲の動き せかせかしてます
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忙しい雲の動きを大日岳が笑って見てます
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昨日の天気が凄かったようで(台風並みとの下山者の談)、ニッコウキスゲもお疲れ
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ちょっと振り返って 三国小屋が見えます
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大日岳~の稜線です
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朝日連峰が見えました
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種蒔山の奥に飯豊本山が
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また少しずつ雲が
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「これ以上出てくるなよ」と大日岳が言ってます
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雲が溢れて・・・
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草履塚と飯豊本山
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草履塚への上り ここだけ雪にのりますがこけても笑ってすませる傾斜です
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ヒナウスユキソウです
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何ともいえない気品ですね
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山都町の小林さん お疲れ様です
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姥地蔵
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御前坂と筆者です
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磐梯山が見えます 「お~い!」
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「カフェ・御前坂」(めおとやま命名)です。見事な岩のテーブルでお茶でもいかが?
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            後篇へ続く