寒光に恵和する雲。

今日(12/6)は、
阿武隈高原中部県立自然公園『高柴山』
及び
堂山王子緑地環境保全地域
を見廻ります。
いつもの門沢登山口から。
沢の水に礼して。

少し上ると雪、陽精からのご挨拶。

杉林の勾配を抜けると、お一人、下って来られました。
古稀にして矍鑠、ご健歩を祈り上げます。

初め5㎝ぐらいだった雪も、山頂部が近づき15㎝~20㎝に。
先ほどの方はこの見晴台でタ~ンされた様です。
ザッ、ザッ、…雪を鳴らすのが愉しい。

ここから先、
登山道のトレ~スはイノシシ君。

寒光射し込む小径。

片曽根山からのエ~ル。

展望台が見えて来ました。

春へと耐える…。

ひっそりと訪う者を待つ、避難小屋。

山頂展望台に到着。

展望台に周覧のひと時。
~日影山、蓬田岳。

天と地の詠唱。

阿武隈の叙情が沁みて来ます。


ふと、
親鸞を想う…
"慈悲に聖道・浄土のかはりめあり。
聖道の慈悲といふは、
ものをあはれみ、かなしみ、はぐくむなり。
しかれども、
おもふがごとくたすけとぐること、きはめてありがたし。
浄土の慈悲というは、
念仏して、いそぎ仏になりて、大慈大悲心をもつて、
おもふがごとく、衆生を利益するをいふべきなり。
今生に、いかに、いとをし、不便とおもふとも、
存知のごとくたすけがたければ、この慈悲、始終なし。
しかれば、念仏まふすのみぞ、
すえとをりたる大慈悲心にてさふろうべきと云々"。
(『歎異抄』)
現実世界が突きつける救いのない不条理は、
彼の信心を問い、試み、転回させたに相違ありません。
"あなたたちが祈り求めるものはすべて、
かなえられるものと信じなさい。
そうすれば、そのとおりになるであろう"
とは、新約書の主人公の言葉。
(『マルコ伝』)
みんなが祈り求めれば、忽ちにして、
暴力のない世界は到来する…。
お山の祈りは、
"Grace be with you"。

ブルブル、じっとしていると、さ・む・い。
身体を動かさなくっちゃ。山頂部浮金側へ。

郡山市街を見守って安積山塊。

黒石山、奥に安達太良、吾妻の連嶺。

遠く磐梯山からのエ~ル、すっかり冬の貌です。

牧野口から登山者が一人、来頂。
展望台に戻ります。今日はこれでお二人。
しばし、山談義。ご健歩を祈り上げます。


"うすら陽がみなぎっている
こころはやさしくたかぶり
醜いことをかんがえても
そのかげは花のようにうつくしい"
(八木重吉)
陽精と雲の二重唱。

一帯に異状のあるなく、安堵。
お昼もすっかり回りました、帰りましょう。
阿武隈の目送に与かります…


雪と語らい…

樹々と語らいながら。

登山口に戻りました。

無事の下山、
天然の、その恵和に
感謝、感謝。
Fin