大日岳に礼すれば、
"Welcome home, my friend".
今回(5/3-4)は、飯豊へ。
ここのところ、GWは泊りの山行がかなわず、
昨年(4/9)、一昨年(5/3)と、日帰りで三国岳まででしたが、
今年は幸いにもかなえられ、
雪に遊んで、飯豊の山頂を足下にすることが許されました。
大日杉から入山。
サプライズがあり、本山小屋では思いがけず酒宴。
貧しき土塊のたどたどしい運歩に
お山は寵待をもって応えてくれました。
ただただ、感謝、感謝。
ここはザンゲ坂。なのですが、結構な勾配で、
ザンゲなどしている場合ではありません?
前日のステップを頂戴し、何とか、ノーアイゼンで。
だまし地蔵~鍋越山、
はるのそらに、しずかなながれ。
はるもかるく、ブナもかるく、
花のようないいで。
御田杉で、ひと息。
対稜に剣ヶ峰。綱渡りしてる人がいるんだろうな。
ブナの木の一本一本に、独特の生涯がある。
お~、飯豊が…
そして、朝日が。
主稜線が展け…
こころがたかぶってきます。
おおぞらにびんびんと、飯豊。
地蔵岳を眺めながら、ひと息。
飯豊の響に、耳澄ませます。
大丸森山が繋がります。
さぁ、朝日のエ~ルを戴いて…
いざ、地蔵岳へ。
こころがそまり、あかるくなってきます。
地蔵岳を頂き、周覧。
切合への稜線が展けます。
草履塚~飯豊本山。
花のようにたたずむ、いいで。
ダイグラ尾根が畏服し、
奥にはエブリ差岳が無造作に座っています。
飯豊のふところに、足をからませ、のっしのっし。
先行のトレ~スを頂きはしますが…
夏道のイメ~ジが脱けない様です。
斜面にシフトするのも面倒なので、お付き合いすることに。
飯豊のこまやかなまなざしが、…
このたどたどとした形影に、
注がれます。
"こころ
そらの はるけさを かけりゆけば
豁然と ものありて 湧くにも 似たり
ああ こころは かきわけのぼる
しずけき くりすたるらいんの 高原"
(~八木重吉)
草履塚が迫ります。
心おどらせながら。
切合直下の御沢。
左稜の切合尾根に取り付きます。
"がんばれよ"と、お山の響。
ステップに歩を合わせ…
えっちらおっちら。
エ~ルに応えねば。
朝日の峰々も背中を押してくれました。
切合小屋に到着。
大日岳に御目見得です。無沙汰を詫び、深々と礼すれば、
"Welcome home, my friend".
"Here, I am".
親昵が通います。
しばし息んで、飲み食い。
いざ、草履塚。
振り返って、切合、種蒔山。
草履塚を頂きました。
大日岳と語らいながら、ひと息。
豊実の、御鏡の、雪の膨大が、
この土塊を圧倒します。
いざ、飯豊山。
『飯豊山/寵待(二)』につづく。