あるく

~山の恵みの備忘録~

飯豊/寛厳(その4) 2014年8月14-15日

 
   『その3』からの続きです。
 
 
   飯豊山頂着。
   雲をはらって呼ばわる、大日岳。
 
      
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   山はいいなぁ。
   気持ちが貫けている。
   総てがエ~ル。
   言いわけも、議論も要らない。
   ただ仰げばいい。
   心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、
   そして力を尽くした者が、
   ”山を頂く”。
   そのエ~ルは、尽きることなく、
   挫けることなきものとして、
   備えられている。
 
   大地の天辺は、宇宙へとつながります。 
   ”山へ、そして山から生きる者は、
   天から、そして天へと生きる者”。
   雲を払って、
   お山はそう語っている。 
 
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   あの稜線を遥々と歩いて来ました。
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   足が総てを記憶しています。 
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   さて、見参、ダイグラ尾根。
   ”厳しさが人を救う”。 
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   これまでの道程、
   その総てがエ~ルとなって注がれます。 
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   御前坂の途中から、宝珠山
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   ハァハァゼェゼェの宝珠山
   道刈中のkonchangに追い着きました。
   ”ご苦労様~”。
   草刈機を回し乍らの足元不如意、とても私には・・・。
   塩アメと甘納豆を差し入れ、先へ。 
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   無事の作業の完了を祈りつつ。
   konchang、また飯豊で会おうね。
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   あそこまで行って息みましょう。
   ファイト~!
   
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   宝珠山の最高点に起って、見晴らします。
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   降りて来た尾根の先に飯豊の山頂。
   静かに仰いで、
   "See you, later"。
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   大日岳と交わす目礼、"Good luck to you"。
   
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   そして北股の衆と。 
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   杁差からもエ~ルが届き、
   快哉を叫んでいたら、何やら雨粒・・・。 
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   初めは”濡れて参ろう”と、粋がっていましたが、
   宝珠山ノ肩に着く頃には本降りに。
   これはたまらんと、慌てて雨具を装着です。 
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   雨はシトシト、ザァザァ、パラパラを繰り返し、
   はたまた気紛れに止んだりもして、翻弄。
   千本峰へ。
    
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   ああ、あそこを攀じ登るんだよなぁ・・・
   ツライのって、しっかり覚えているなぁ。
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   休場ノ峰が近づいて来ました。
   手前にあるこの岩場は殊の外眺望に優れます。
   丁度雨が小降りになり、カメラを出せました。
 
   宝珠山がツンと尖ってエ~ル。
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   クサイグラ尾根の向うに梶川尾根。 
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   直ぐ其処が、休場ノ峰です。 
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   まみ沢と烏帽子沢の雪渓を従え、重厚な烏帽子岳
   束の間の眺望に、陶然。
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   休場ノ峰に一息。来し方を顧みます。
   雨足もあり、吊り橋まで一気にと、気合を入れます。
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   緊張の連続、その果てに、
   やっと檜山沢の吊り橋、ダイグラの終点です。
   アブさんたちの大歓迎の中、凱旋。
   この尾根は上りも下りも、いつだってヘロヘロ。
   でも、不思議と、快感です。 
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   雨に打たれながら、
   アブさんとジャレたり、喧嘩したりで、
   天狗平へ。
 
 
 
   無事の下山、
   愉快な出会い、
   寛厳の陶冶に
   感謝、感謝、感謝。
 
 
 
   Fin