『白龍』、渾身のエ~ル。(滝見場からの石転び沢)
今回(8/14-15)は飯豊へ、泊りで。
梶川尾根~大日岳~ダイグラ尾根と飯豊を周回します。
最近、周囲でダイグラ尾根が多く取り沙汰されました。
今回の飯豊行、当初、御幣松尾根を考えていましたが、
ちょっと気になり、翻意。
私の”山”への姿勢を、”終末的な”意味合いを帯びたものに更えました。
いまこの山行が人生最後の機会になったとしても悔いを残さない、
そんな運歩をと。
心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして。
ダイグラは飯豊の真骨頂、大日岳に繋いで、その声に耳澄ませたい。
(参考;04:35天狗平発~11:55梅花皮小屋~16:00御西小屋着/泊/御西小屋発04:00~05:12大日岳山頂~06:15御西小屋着/御西小屋発08:00~09:25飯豊山頂~11:32宝珠山ノ肩~15:45桧山沢吊り橋~16:30頃?天狗平着)
(登山届出所に登山届を投函。中には8月30日に予定されている梶川尾根の保全作業で使用する資材が準備され、荷上げを待っていました。今回、少しでも担げればと願い、2.5kgと書かれたネットを択び、ザックに括り付けましたが、折からの雨に、どうしてもザックカバーで被うことができません。縦走装備の負荷に加えての不安もあり、雨は「天の声」と、今回は断念することに。)
阻喪して梶川尾根に客となった私を、丸森尾根が慰めます、
”二兎を追う者は一兎をも得ず”。目的は何か。
勇躍として滝見場へ。
土石をものともせず、飯豊の白龍が呼ばわります。
龍翔の大きなエ~ル。
天狗平を発ったときの雨は上がり、青天が白龍に応えます。
飯豊の威風、ダイグラの堂々。どうぞ、お手柔らかに。
倉手山の先に朝日の連嶺。
滝沢には梅花皮大滝の溌剌。
雪渓が"Yell"の雪文字?で、背を押し上げます。
静かな、寂かな ひと時・・・。
梶川峰に到着。
杁差からの挨拶が届きます。
小池からケルンに向けて進むと直ぐに
荷上げの資材を収納する青い網が置いてありました。
今日は、ゴメンナサイ。
これまでの保全の実りに
お山が笑んでいます。
もうマツムシソウが主役の季節です。
北股の衆と愉しく語らいながらの漫歩。
ここは流水のエネルギーの合戦場、
今度の保全でも手が加えられることでしょう。
残雪が近しくなりました。
扇ノ地紙から、主稜線に起ちます。
峰々と向かえば、通う親昵。
地神山、地神北峰への稜線。
丸森尾根が走る先には、山々の重畳。
さぁ、稜線を闊歩。
峰々が歓呼して迎えてくれます。
二つ峰に奥まって、二王子岳が鎮座。
いつかいつかと思いながら未踏のまま、いつか・・・。
胎内山を越せば門内岳、門内小屋が凛々しく起ちます。
管理棟の前を通り過ぎようとしたら、”おう、また来たのがい”。
梅花皮小屋管理人の関さんが、小屋前に腰かけ、
前日から門内小屋の管理に入られた高桑さんと歓談中でした。
私も談笑の中へ。
あまりゆっくりもしていられません、再び運歩です。
関さんも一緒に発ちましたが、
梅花皮小屋から高桑さんに挨拶に来ただけの彼は軽装、
あっという間に飛んで行ってしまいました。
どん亀の私は、一歩一歩で大地との語らい。
大切な時間です。
振り返って、門内岳。
路傍にはたくさんのイイデリンドウ。
その礼待に心が温もります。
北股への上りで、ホーリーさんとバッタリ。
彼は現代の修験者。
エ~ルの交換ならぬ「アメ」の交換で?お互いの健行を祝します。
今日は日帰りで石転びから周回とのこと。
いつか御西小屋あたりで、ゆっくりお話を伺いたいものです。
北股の頭(カッチ)に到着。
白龍の祝福に与ります。”翔べ、御西へ”。
『その2』に続く