あるく

~山の恵みの備忘録~

飯豊/寛厳(その3) 2014年8月14-15日

 
   『その2』からの続きです。
 
 
   起きて早暁。
 
   昨夜は、同道の士hasegawaさんや、
   ダイグラの道刈のため入山した小国のkonchang、
   そしてお隣さんの兵庫の方を交え、
   愉しい語らいのひと時が与えられました。
   感謝。
 
 
   雨さえなければ大日岳へ、
   そう思い定めておりましたが、
   嬉しいことに月天子。
   でも、大日岳には雲がかかります。
   
   月天子の眼差しに庇られ、
   ヘッドランプを頼りに、
   兵庫の岳人さんと小屋を発ちます。
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   ガスの中、大日岳山頂へ。
   時折、牛首山が見え隠れするのですが・・・。    
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   雲に覆われた大日岳山頂が
   足下に。
 
   小さな歩運の一つひとつ、
   その連延・連貫が、
   この貧しき土塊を此処に起たしめました。
   感恩が溢れます。
 
   龍のごとき飯豊の連嶺が、
   風を徹し、雲を透して語りかけます。
   ”見えるもの”にではなく、
   ”見えないもの”にこそ目を注げと。
 
   心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、
   そして力を尽くした、そのことの誉として。
    
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   あるいはガスがきれるかと、二人で暫し待ちましたが、
   共にダイグラ尾根が待つ身、長居は無用です。
 
   少し下れば雲の端境、稜線に溢れ、零れる旭光。 
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   雲が奏でる交響詩を聴きながら・・・ 
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   御西への径を戻ります。 
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   牛首山が雲を解かれて、朝の挨拶。 
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   晴れやかに、朝を謳う北股の衆。
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   縁あって大日岳をご一緒した兵庫の方。
   ご健行を祈り上げます。 
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   顧みすれど大日岳には雲。
 
   直下の雪渓が、大気の新たな供給を受け、
   雲の生産工場と化しています。 
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   たおやかな径(こみち)、おおらかな運歩 
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   御西に戻れば、"お疲れさん"と、北股の衆。 
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   小屋では、
   既にkonchangはダイグラへ道刈に。
   出発準備を了えたばかりのhasegawaさんは
   貴重な生もの・グレ~プフル~ツを分けて下さり、
   颯爽とダイグラ尾根へと発たれました。
   続いて、大日岳をご一緒した兵庫の方も、take off 。
   残った私は、朝餉の準備。
   しっかり食べないと動けません、はい。
   苦手なパッキングをこなし、
   1時間遅れの出立です。 
 
 
   御西小屋前で記念に1枚。
   羽田さん、"お世話になりました"。 
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   御西小屋に、おいとまです。
   "また、来ますね"。 
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   雲を被ったお山、
   歓送してくれてるのかな?(笑) 
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   寵臣、牛首山も倣います。 
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   陽が昇るにつれ、お山は精彩。    
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   香る、信実と・・・ 
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   謙遜。
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   清爽、稜線漫歩。
   磐梯山からの朝の挨拶が届きます。 
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   "いっぽんのみちを
   むしょうにあるいてゆくと
   こころが
   うつくしくなって
   ひとりごとをいうのがうれしくなる"。
   (八木 重吉)
 
 
 
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   のたりのたり、暢達の運歩
   大地の衷情が沁みて来ます。 
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   雲興の祝福。
   生かされてあることの感謝。
   その信実、謙遜を生きよと、・・・。 
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   一歩、一歩、また一歩。 
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   路傍には、たくさんのイイデリンドウ。
   花の祈りを歩運に重ねます。 
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   ああ、しかし、御西に憩う白鯨
   厳冬の降雪の厖大、
   硬く圧せられた雪の連繹連延に宿りし意思よ。
   貴方には天の国の香りが、暢然がある。
   その”思い”の一片を、
   この貧しき土塊にわけて下さいな。
 
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   雲気、雲興、賑わう”御鏡の雪”。
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   ”雲は龍に従ひ、風は虎に従ふ。
    聖人作りて萬物あらはる”とか。
 
   飯豊には、”雲龍”の在わします。
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   弘法清水に、恵みを押し戴きます。 
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   ずっと見守ってくれている、
   磐梯山。アリガトウ。
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   駒形山を越え、飯豊の山頂が間近。
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   飯豊山への最後の登り、
   大日岳が雲を払って大きなエ~ル。
   ドン亀の背を押し上げます。 
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   『その4』に続く。