『 飯豊/雲表の恵慈(その1) 』からの続きです。
飯豊山頂でしばし愉しい語らいのひと時。
ゆっくり息んで、ダイグラ尾根とツ~ショット。
悦に入る私です。
今日の目的地、御西の小屋へ向けて歩み出でます。
北股の衆のエ~ルに応えて。
御鏡の雪が、新雪へバトンをわたそうと、
意地を見せれば…
白鯨も小さくなりながら、
新たな降雪に繋がろうと意気地を見せます。
草月平を一人、雲と語らいながら。
御西へと・・・。
「ただいま」。
本日の山路、全うしました。御西小屋のねぎらいに、安堵。
小屋には、何とDr.まっちゃんの姿。
梶川での荷上げ以来です。
相変わらずの壮健、ご同慶の至り。
私の隣にはこのお三方。
みなさん、
お仕事の中に『飯豊』がとっぷり入っておられます。
人の自得自足でなく、お山が欣ぶような、
そんな「保全」の在り方が探られ、
形成されていくといいですね。
お山の嬉しさが緑を復すのですから。
お山がむかむかしていると、人もお山を愉しめません。
「山路を登りながら、かう考へた。
智に働けば角が立つ。
情に掉させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
兎角に人の世は住みにくい。」
日暮れ時。北股の衆からねぎらいの響こえ。
空には茜、静かなひと時。
朱色の温泉に浸かっている様な、
…一日の労苦が熔けていきます。
翌早暁。
静かに朝食を済ませ、ヘッデンを頼りに大日岳へ。
大日岳へと近寄る形影に、月天子の眼差しが注がれます。
雲海に浮かぶ飯豊の連嶺。
すっかり明るんで来ました。牛首山が朝陽に応えます。
雲に遮られ、少し遅れてご来光。
やわらかな旭光が峰々に注がれていきます。
影大日岳。
大日岳山頂。
貧しき土塊がここまで遥々歩いて来れました。
こうしてまた此処に起つことが許された幸いに、拝謝。
お山の天辺は宇宙へと繋がり、
天へ、そして天から生きよと、呼ばわります。
ここに起つことは私にとって、祈りです。
穏やかに迎えてくれました。
光明の標柱。
雲表の恵慈。
ここは天空の城塞。
慈光に映える西大日岳にいとまを告げ、下ります。
お三方も上って来られました。
晴れやかな表情をパチリ。
ついでに私も。感謝。
空では光と雲のショウタイム。
振り返りつつ、ショット。大日岳。
文平の池と北股の衆。
秋韻、大日岳。
信実、そして…
謙遜を醸します。
じつに、noble。
御西小屋へと戻りました。
いよいよそちらへお邪魔しますよ~。
みなさんは大日杉へと下山です。
管理人の羽田さんも交えて記念にパチリ。
愉しいひと時、有難うございました。
御健行を祈り上げます。
また飯豊でお会いしましょう。
『 その3 』に続く。