あるく

~山の恵みの備忘録~

高柴山/天衷 2019年11月10日

  今日(11/10)は、阿武隈高原中部県立自然公園『高柴山』(884M)

 及び、堂山王子緑地環境保全地域を見回ります。

 台風19号による災害から、もう一ヶ月。

 お亡くなりになった方々お一人おひとりのご冥福を、切に祈り上げます。

 そして、暮らしを奪われ消沈、悪戦苦闘、奮闘しておられる全ての方々に、

 一日も早く、心休まる日常が取り戻されますようにと・・・。

 

 巡視日は先の週の11/3でしたが、

 如何せん、災害対応が落着とは行かず、順延。

 復旧は未だし、まだ進行形です。でも、

 おかげ様で、この一週間で随分と落ち着きを取り戻せました。

 

 

 いつもの門沢登山口から。

 地区の皆さんにより下草刈りが施されていました。感謝。 

f:id:bot-naz1:20191110145608j:plain

 

 

 激浪のひと月、いつの間にか深秋です。

f:id:bot-naz1:20191110145629j:plain

 

 

 落葉を踏みしめる音が、耳に心地よく響きます。 

f:id:bot-naz1:20191110145645j:plain

 

 

 陽精の頌に唱和する、樹々。 

f:id:bot-naz1:20191110145702j:plain

 

 

 

f:id:bot-naz1:20191110145720j:plain

 

 

 山精に合せられます。  

f:id:bot-naz1:20191110145736j:plain

 

 

 水石へ。総身に注がれる阿武隈の祝福。そして、慰撫。

f:id:bot-naz1:20191110145756j:plain

 

 

 

f:id:bot-naz1:20191110145814j:plain

 

 

 山頂部も下草が刈られて、すっきり。 

f:id:bot-naz1:20191110145831j:plain

 

 

  展望台へ。

f:id:bot-naz1:20191110145848j:plain

 

 

  上がって、眺覧、周覧のひと時。

f:id:bot-naz1:20191110145903j:plain

 

 

f:id:bot-naz1:20191110145920j:plain

 

 

f:id:bot-naz1:20191110145937j:plain

 

 

  天を仰げば、天衷。

f:id:bot-naz1:20191110145952j:plain

 

 

 このひと月の間、たくさんの方々に助けていただきました。

 仮に「助」の字を当てましたが、

 あるいは援、或いは扶、補、輔を含意させていい。

 ただただ、感謝あるのみです。

 

 「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候、死ぬ時節には死ぬがよく候、

 是はこれ災難をのがるる妙法にて候」

 とは、良寛の「三条地震見舞状」にある言葉。

 この「よく候」という言葉の含意、含蓄にどう思い至るかで、

 「災い」は「災い」でなくなるのでしょう、きっと。

 

 「助けてくれ」と叫び合う、その赤裸。そこに「人間」の本質があり、

 そのありのままで助け合うことこそが、生というものの意味なのだ、

 信頼や希望や愛の本源なのだ、との認識は、確かに頭の中に在りました。

 でも、それは知解に止まり、理解してはいませんでした。

 合点していなかった。

 理解するとは追体験すること・・・

 泥を被って、そして助けて頂いて、初めてその意味が腑に落ちました。

 骨身に沁みました。

 そのことがわかっただけでも、この度の被災は「よく候」、

 天衷でありました。

 

 様々な思いが過ります。それぞれ、

 そのいくつかは、然るべきとき、然るべき機関、然るべき場処であらわし、

 また幾つかは、徒然に、このブログで綴るとしましょう。

 

 

 天の響は、"Grace be with you". 

f:id:bot-naz1:20191110150014j:plain

 

 

 

 

f:id:bot-naz1:20191110150030j:plain

 

 

 山頂部一帯を見回ります。 

f:id:bot-naz1:20191110150117j:plain

 

  今日は郡山の市街が、鮮やかに見渡せます。

f:id:bot-naz1:20191110150056j:plain

 

 いつだって、ひとすじの気持ち。 

f:id:bot-naz1:20191110150133j:plain

 

 

 異状のあるなく、安堵。

 水石へと戻り、天に雍かれ、石上に安座。

 

f:id:bot-naz1:20191110150948j:plain

 

 

 

f:id:bot-naz1:20191110150151j:plain

 

 

  この辺りは、風が柔らか。昼餉としましょう。

f:id:bot-naz1:20191110150209j:plain

 

 

 

  カップ麺をすすりながら、枯れすすきと語らうひと時。

 秋が体の中に、沁み入ります。

f:id:bot-naz1:20191110150228j:plain

 

 

  鎌倉岳のエ~ルがうれしい。

f:id:bot-naz1:20191110150244j:plain

 

 

 

 山頂を目指す愉快な若者たち。バイクツーリングの途中とか…

f:id:bot-naz1:20191110150319j:plain

 

 

 いい時間を過ごせました。

 そろそろ、帰るとしましょう。

 

f:id:bot-naz1:20191110150340j:plain

 

 

 

 

f:id:bot-naz1:20191110150358j:plain

 

 

 

f:id:bot-naz1:20191110150418j:plain

 

 

 秋に激されながら・・・ 

f:id:bot-naz1:20191110150437j:plain

 

 

 

f:id:bot-naz1:20191110150501j:plain

 

 

 

f:id:bot-naz1:20191110150522j:plain

 

 

 

f:id:bot-naz1:20191110150538j:plain

 

 無事の下山、

 天衷の山路に

 感謝、感謝、感謝。

 

 Fin

 

 

 

台風19号/天難 2019年10月12~13日

 2019年10月12~13日、台風19号襲来。

 

 生まれて初めての床下浸水。よもやの災害が発生してしまいました。

 大滝根川流域の被害は甚大。一被災者として。どすこい。

 

(…我が家は床下浸水30㎝、隣の棟が40㎝、車庫はさらに沈んで115㎝の浸水。納屋としても使っていた車庫からはトラック4台分の家財が災害ゴミと化し、旧店舗に整理しておいた私の蔵書その他も同様にトラック2台分の災害ゴミに。さらにもう一棟にも浸水、フロアー全体にドロ、泥、どろの置き土産。そして、庭にも。CDに入れておいた山の写真の画像データは全て泥まみれとなりました。哀哉。)

 

 

 10月12日深夜。

 橋桁に濁流が当たり出しました。橋を超えるのは、時間の問題です。

f:id:bot-naz1:20191019195402j:plain

 

 近くの変電所がやられ、停電。

 濁流は橋を超え、吼え猛ります。

 

 玄関には招かれざる客が・・・

f:id:bot-naz1:20191019195429j:plain

 

 ああ、戸の隙間からどんどんと家の中に水が・・・

 

f:id:bot-naz1:20191019195446j:plain

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・

 

 

 明けて、10月13日。絶句。

 

f:id:bot-naz1:20191019195512j:plain

 

 

f:id:bot-naz1:20191019195537j:plain

 

 

f:id:bot-naz1:20191019195557j:plain

 

 ここに橋があった。

f:id:bot-naz1:20191019195622j:plain

 

 

 

 圧し掛かる責任、責務。悪戦苦闘の毎日。

 思いは後日、綴ります。

 

 Fin