あるく

~山の恵みの備忘録~

日山/秋陰 2019年10月8日

 

 今日(10/8)は、阿武隈高原中部県立自然公園『日山』(1,057M)

 を見回ります。

 一昨日の予定でしたが、朝からの雨で、今日に順延と致しました。

 今日は曇りの予報でしたが、またもや朝からの雨。

 でも、もう日延べは無し。

 頑固な雨雲でもなさそうだし、傘で充分しのげるでしょう。

 天気が良いに越したことはありませんが、秋陰にも秋思、秋興あり。

 
 
 

 車で移動しているうちに、フロントガラスに滴はなくなりました。

 上移は平地区の公民館前に車を置かせて頂き、登山口へ。

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 登山道の到る所にイノシシの痕跡。いやはや元気溌剌。 

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 途中、林道と合わさり、電波施設様とご対面。 

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 雲霧の中、歩一歩。道刈りが良く施され、足取りは軽やか。 

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 移分岐。茂原からの径を合わせます。

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 秋霧にうながされ。 

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 天王平。忖度に与り?雨には至らず。 

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 たちこめる霧にいざなわれて、秋懐。

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 『胎内くぐり岩』。 

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 山頂は、間近。 

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 山頂広場は、霧中霧裏。 

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 展望台に異状なし。一帯を見回ります。

 

 『展望岩』へ。

 葛尾村からの径は・・・ 

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 原発事故以来、閉ざされたまま。 

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 『展望岩』に起ち・・・ 

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雲を透して、一刻、山と語らいます。

 

自他不二、人間は社会的存在なのだと、あらためて、つくづくと、そう懐う。

疎石禅師は曰う、

衆生の生死にしづめる事は、

我が身を執着して此の身のために名利を求めて、種々の罪業をつくる故なり。

しかればただ我が身をばわすれて、衆生を益する心をおこせば、

大悲内に薫じて仏心と冥号する故に、

自身のためとて善根を修せざれ共、無辺の善根おのづから円備し、

自身のために仏道を求めざれども、仏道すみやかに成熟す。

自身のためばかりに出離をもとむる人は小乗心なるが故に、

たとひ無量の善根を修すれ共、自身の成仏なほかなはず。

いわんや他人を度する事あらずや」。

また、『論語』には、

「夫れ仁者は、己れ立てんと欲して人を立て、己れ達せんと欲して人を達す」

とも。

思い上がる、愚かな私には、痛切に、噛みしめねばならぬ言葉です。

 

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  いい時間を過ごせました。感謝。

 

  山頂広場にもどって、昼餉。

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 トイレの見回りもすみました。帰るとしましょう。

 

 『胎内くぐり岩』経由で。 

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  あそこを、くぐります。

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 後は、すたこら。 

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 しっとりとした径もまた、愉しからずや。 

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 秋は、鮮烈。 

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  (あらら、何と目の前をイノシシ君が駆け足で横断~!!!)

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  登山口へと復し、移ヶ岳や・・・

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  路傍の花々の労い、エ~ルに与って・・・

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 無事の下山、

 秋陰の山路に

 感謝。

 

 Fin

 

 

二ツ箭山/閑肆 2019年9月29日

 

 今日(9/29)は、二ツ箭山へ。 

 手が透くのを待ってた訳でもないのですが、日中、ちょっと動けそう。

 近場の阿武隈、ここの所ご無沙汰の鎌倉岳あたりがいいかな?

 などと思ってハンドルを握ると、フロントガラスに雨粒がぽつぽつ・・・

 結構しぶとそうな雨雲です。でも、東の空は心なしか明るそう、

 二ツ箭山なら雨に当たらずに済むかも知れない、~決まり。

 

 

  御滝に礼敬、水の謙廉に合わせられます。

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 沢をのたりのたり。時折、雨粒が・・・ 

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 水声に耳清ませば、"Grace be with you". 

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  沢とわかれ、山脊へ。

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 O利さんとスライド。雨意に退散。asanoさんが上におられた由。 

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 岩場に直下。天へと、呼ばわる響。

 ここへ来て、微雨がそれなりの雨に昇格? 

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ん~、強引に岩頭を頂いても本降りとなれば、ラーメンどころではないなぁ。

此処には腰かけにちょうどいい石もあるし、雨粒は木の繁みが防いでくれる。

ちょっと様子を見ましょう。

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 しばらくすると、小降りに。これぐらいなら・・・

 

 ちょいとロープのお世話になって、男女両岩の基部へ。

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 さらに女岩へと攀じれば、男岩のエ~ル。 

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  ご無沙汰です。

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 女岩を頂いて、眺覧。太平洋はかすか・・・ 

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  岩場のテラスへ。

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 ベンチは雨上がりでぐっしょり。陣取って、昼餉の準備。

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 ラーメンをすすっていると、陽精がご挨拶。

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こうして、山に座していると、ふと、老荘的な思いにとらわれます。―

人間は自然のままに生きるのがよい、政治や文化とか文明など要らぬ、・・・

おとなしく、自然のままに。老子に曰わく、

「無学無憂」、「絶聖棄知民利百倍」、「絶仁棄義民復孝慈」、

「絶功棄利盗賊無有」。

~「学問をやめてしまえば人間の心配はなくなる」、

「理想などなくし、人間の知恵を捨てれば、民衆の幸福は今の百倍になる」、

孔子がいう人間の愛情などなくし、正義なんぞはごみ箱に捨ててしまえば、

そうすれば人民はほんとうの愛情ある生活に返るであろう」、

「種々の技巧的なもの、それを全部この世の中からなくしてしまいなさい、

そうしたら盗賊なんていなくなる」。云々

価値の差別を揚棄することに、一理はある、確かにある。けれど、

もし、こうした思想の一聯を自然主義と呼ぶのなら、

 私は自然主義者ではありません。

 

グレタ・トゥーンベリという16歳の少女が国連の議場で怒りをぶちまけた。

「私たちは、大量絶滅の始まりにいるのです」。

「なのに、あなたがたが話すことは、お金のことや、

 永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり」。

「もし、この状況を本当に理解しているのに、行動を起こさないのならば、

あなたがたは邪悪そのものです」。

「もしあなたがたが私たちを裏切ることを選ぶなら、私は言います。

『あなたたちを絶対に許さない』と」。(NHK, News Web)

 

文明の不始末。それにどうけじめをつけるのか、落とし前をつけるのか。

山へ、そして山から生きる、ということは、その思想的根拠となるはずだ…

そんな私の生意気を、

まわりのみんなは、黙って、笑んで、肯ってくれました。

 

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  雲からも、風からも、透明な力。

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  いい時間を過ごせました。そろそろ帰るとしましょう。

 

 往路を復します。

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 花々のエ~ルを総身に享けて。 

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  そろりそろり。

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 上善如水。 

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  後はすたこら。

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 御滝に礼敬し・・・ 

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 無事の下山、

 閑肆の山路に

 感謝、感謝。

 

 Fin