今日(9/29)は、二ツ箭山へ。
手が透くのを待ってた訳でもないのですが、日中、ちょっと動けそう。
近場の阿武隈、ここの所ご無沙汰の鎌倉岳あたりがいいかな?
などと思ってハンドルを握ると、フロントガラスに雨粒がぽつぽつ・・・
結構しぶとそうな雨雲です。でも、東の空は心なしか明るそう、
二ツ箭山なら雨に当たらずに済むかも知れない、~決まり。
御滝に礼敬、水の謙廉に合わせられます。
沢をのたりのたり。時折、雨粒が・・・
水声に耳清ませば、"Grace be with you".
沢とわかれ、山脊へ。
O利さんとスライド。雨意に退散。asanoさんが上におられた由。
岩場に直下。天へと、呼ばわる響。
ここへ来て、微雨がそれなりの雨に昇格?
ん~、強引に岩頭を頂いても本降りとなれば、ラーメンどころではないなぁ。
此処には腰かけにちょうどいい石もあるし、雨粒は木の繁みが防いでくれる。
ちょっと様子を見ましょう。
しばらくすると、小降りに。これぐらいなら・・・
ちょいとロープのお世話になって、男女両岩の基部へ。
さらに女岩へと攀じれば、男岩のエ~ル。
ご無沙汰です。
女岩を頂いて、眺覧。太平洋はかすか・・・
岩場のテラスへ。
ベンチは雨上がりでぐっしょり。陣取って、昼餉の準備。
ラーメンをすすっていると、陽精がご挨拶。
こうして、山に座していると、ふと、老荘的な思いにとらわれます。―
人間は自然のままに生きるのがよい、政治や文化とか文明など要らぬ、・・・
おとなしく、自然のままに。老子に曰わく、
「無学無憂」、「絶聖棄知民利百倍」、「絶仁棄義民復孝慈」、
「絶功棄利盗賊無有」。
~「学問をやめてしまえば人間の心配はなくなる」、
「理想などなくし、人間の知恵を捨てれば、民衆の幸福は今の百倍になる」、
「孔子がいう人間の愛情などなくし、正義なんぞはごみ箱に捨ててしまえば、
そうすれば人民はほんとうの愛情ある生活に返るであろう」、
「種々の技巧的なもの、それを全部この世の中からなくしてしまいなさい、
そうしたら盗賊なんていなくなる」。云々
価値の差別を揚棄することに、一理はある、確かにある。けれど、
もし、こうした思想の一聯を自然主義と呼ぶのなら、
私は自然主義者ではありません。
グレタ・トゥーンベリという16歳の少女が国連の議場で怒りをぶちまけた。
「私たちは、大量絶滅の始まりにいるのです」。
「なのに、あなたがたが話すことは、お金のことや、
永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり」。
「もし、この状況を本当に理解しているのに、行動を起こさないのならば、
あなたがたは邪悪そのものです」。
「もしあなたがたが私たちを裏切ることを選ぶなら、私は言います。
『あなたたちを絶対に許さない』と」。(NHK, News Web)
文明の不始末。それにどうけじめをつけるのか、落とし前をつけるのか。
山へ、そして山から生きる、ということは、その思想的根拠となるはずだ…
そんな私の生意気を、
まわりのみんなは、黙って、笑んで、肯ってくれました。
雲からも、風からも、透明な力。
いい時間を過ごせました。そろそろ帰るとしましょう。
往路を復します。
花々のエ~ルを総身に享けて。
そろりそろり。
上善如水。
後はすたこら。
御滝に礼敬し・・・
無事の下山、
閑肆の山路に
感謝、感謝。
Fin