飯豊の御出座し。
西日本を襲った豪雨は、たくさんの生命を、日常を、奪い去り、
無惨な傷跡を残しました。
亡くなられた方々、お一人おひとりの、ご冥福を、
切に祈り上げます。
(人間にないがしろにされた《環境》が、人間をないがしろにする…)
今日(7/8)は、磐梯山へ。
曇りの予報でしたが、降りみ降らずみの雨。
雲気、雲興。時間を遅くすると、ちゃんとした雨?になりそうです。
で、櫛ヶ峰はパス。それでも、
大磐梯を頂けば、お山のはからいか?雲がはらわれ、
ひと時の眺望に恵まれました。
いつもの、猪苗代スキー場から。
(この明るんだ顔に騙されて?傘を失念~)
トラノオの鄭重なる目迎。
ゲレンデを半分も登らぬうちに、雨がぱらつきだしました。
山頂の笑みに騙された私が浅はか。傘を取りに戻るには、既に微妙な位置?
仕方ない、雨具をポンチョ風にひっかて。
ゲレンデトップから。
我がもの顔に振る舞う、雨雲。
I'm singing in the rain, just singing in the rain ~♪
沼ノ平。いつのも場処で、ひと息。
雨の滴が、お山を洗いあげます。櫛ヶ峰のお呼びは、なさそう。
天狗岩は、――
「雨ニモマケズ 風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク 決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラツテイル」
火口の淵へと起つと、雨雲は中休み。
雨粒がややおちるものの、見晴らしに恵まれました。
天狗岩は、吾妻の峰々と、どんな思想の交換をしているのだろう?
ん~、あっちへ行ってもよかったかな?(笑)
雨雲は、勝手次第。
櫛ヶ峰がいざなっているわけではなさそうです。
弘法清水小屋の澁谷さんに、ご挨拶。
コーヒーをごちそうになりながら、しばし、歓談、四方山話。
山頂部の雲は、得手勝手。
どんな世界が待っているのか?いざ。
大磐梯を頂きました。
お山の厚情に与って?視界は五分、南方と西方がひらけます。
湖の響が、とどきます。
目を転じれば、飯豊の荘重。――
黙想の、ひと時。――
人が、個々別々、それぞれに、そうであるように、
山のそれぞれにも、生きられた言葉があり、中心には、生命がながれています。
山は、決して、鉱物の塊、死んだ歴史の断片などではありません。
そこには、尊厳があり、造られたものとしての、連帯があります。
山へ上り、山を頂くことで、その言葉、その生命に合せられる、…私には、
その仕合わせが、達成感、爽快感の実相なのだと、思えてなりません。
その言葉、その生命に離反して、どんな文明が成り立つというのでしょう。
その消息は、足がいちばんよく知っています。
足には、頭や心とはちがう「理性」があるのですから。
慈愛と峻厳。足の声に聴け。
雲を透して頌う、陽精。
その調べは、"Grace be with you".
山頂に居合わせた方と言葉を交わせば、山友の山友?
山談義に、ついつい長居。
弘法清水でお土産に、2リットル。
後は、すたこら。
路傍の花にエ~ルを頂戴しながら。
ちょっと、ひと息。
さて、太腿に活を入れるとしますか。
花々の祈りは・・・
"Grace be with you".
無事の下山、
お山の恵施に、
感謝、感謝。
Fin