初景色
あけまして
おめでとうございます。
新年の福祥が、
山を愛で、山に愛でられた、お一人おひとりの上に、
豊かに注がれますように。
みなさまの健歩を切に祈り上げます。
元旦のひと時、二ツ箭山に遊ばせて戴きました。
水の謙廉、
新年の淑気に、合せられます。
御滝沢に一歩一歩。
水の精の細き声、清き惟い。
沢にわかれ、山脊へ。
常連のみなさんに追いつきました。
S藤さん、S野さん、O内さん、そしてお久しぶりです、
hondaさんの姿。
みなさんは山脊にのって、ひと息。
私は、お先に失礼。
岩場に直下。
呼ばわる響に耳澄ませます。
"天を仰げ、天から生きよ"と。
男岩を分つ基部へ。
女岩を攀じって、ひと息。男岩のエ~ルに与ります。
女岩を頂けば、燦々の慈光。
"Grace be with you"と、讃います。
"否定することと、信じることと、
正しく疑うこととは、人間にとって
馬にとっての走ることとおなじである"
――とは、パスカルの言葉。
然りを然りとし、否を否とする、
そうしてはじめて、ひとは、
その存在と生活とが祝福されるのでしょう。
そう、
太陽が太陽であり、海が海であり、
山が山であるように。
陽精が"然うだ"と肯っています。
今年もお世話になります、岩場のテラス。
常連のみなさんが続々と到着です。
新年を祝って、歓談、四方山話。
結局、私はこれです。
洋の頌歌。
唱を合せる、月山。
さて、みなさんとわかれ、
わたしは沢コースへ。
いつも睦まじい"夫婦岩"。
その調べは、"Grace be with you".
渓に降り起てば、水の滴。
礼して運歩の許しをいただきます。
水は自由、翔舞し…
そして翔踊す。
その翔逸、
翔天が、祈り。
無事の下山
山路の福祥に
感謝、感謝。
Fin