『快志/飯豊山(その2)』からの続きです。
御秘所の岩頭に起ち、立ち去りがたく、
しばし周観。
雪渓が優しく語りかけます。
雲をはらって、草履塚。
小さな目送に与ります。
草履塚の斜面に、
例年上部にできるせり上がりはなく、割と緩やか。
す~いす~いと?
大日岳が顔をのぞかせ、
このちっちゃな形影を見守ります。
切合小屋前で一息。
靴を脱ぎ、少しでも蒸れを外に。
種蒔山へ。
雲をはらいつつ、"Grace be with you"。
七森を、三国へ。
疣岩山のエ~ルに応えます。
大日岳のやさしいまなざし。
振り返って、種蒔山。
三国小屋が見えて、一息。
息をととのえ、言葉を交わします。
いつも気になる、ダケカンバ。
独特の生涯、独特の英姿。
偏東積雪による大雪庇が雪崩(なだ)れ、
この非対称、このあらあらしい景観を造り上げます。
三国小屋は直ぐ上、地蔵山が励まします。
大日岳に最敬礼、”また来ますね"。
~"Grace be with you".
この登路も、随所に崩落ありで、毎年、姿を変えます。
慎重に歩を落として、剣ヶ峰。しばし、周観。
峰々の心の襞。
核心部を了え、ホッ。
見守ってくれていた地蔵山。
地蔵山の卷道から、三国岳。いとまを告げます。
横峰にはイワカガミの麗。
その労いに、ほっこり。
すたこらで、ヒザがぶ~ぶ~。”少しはいたわれ”。(笑)
中十五里で小休止。
緑のシャワーが足を軽くします。
カメラの悪戯?
いやいや、森の精のねぎらい、エ~ルです。
きっと。
無事の下山、
小さな志を嘉してくれたお山に
感謝、感謝、感謝。
Fin