『快志/飯豊山(その1)』からの続きです。
さぁ、御秘所。
足掛かり手掛かりは随所にあり、
見た目ほどあぶなくはありませんが、
油断は大敵です。
雲さんのギャラリーが増え、ちょっと心配。

路傍には花々の、"welcome"。


御秘所を越せば、雪の城壁。

咲き溢れる、ヒナウスユキソウ。
胸を打つ、ひとすじの気持。



雪の豊実が、心底を洗います。

辺りは一面のお花畑。
一つひとつの花に頌あり、旋律あり。
足がなかなか進みません。

いざ、御前坂、いやさ”試練坂”。

中程で、今日初めての”山人”。
お願いして撮って戴きました。感謝。
兵庫県は姫路のご夫婦。
大日杉からの日帰り、朝三時半に発たれたとか。

了えて、飯豊本山小屋。

中に居られた青森の方にお願いして、パチリ。

飯豊山頂へ。
雲さんたち、こんなに仰々しく迎えてくれなくてもいいのに。

花はチングルマ、躍如。

飯豊を頂いて、一安心。
貧しき土塊が、
思いを尽くし、心を尽くし、力を尽くして、
此処に起ちました。
小さな一歩、一歩は、偉大です。
感謝が溢れます。

雲さんたち、
今日は飯豊に集って懇親会かな?

束の間、本山小屋方面。

大嵓尾根。

そして駒形山、御鏡の雪。

のんびりと昼餉を愉しみ、
雲をながめがら、ボケ~っとしていると、
弥平四朗からの日帰り、茨城の方が来頂。
お願いして、本日三度目のショット。
(出過ぎですね/笑)

宙が仕切ります。

陽精は、"Welcome home"。

"noblesse oblige",――
”高貴な身分には義務が伴なう”
あるいは、
”身分の高い者は立派に振る舞う義務がある”。
これは高い地位に伴なう
道徳的・精神的義務を謂うのだけれど、…。
何処にあるのか、ノーブレス・オブリージ。
為すべきは、
”戦争”の準備ではなく、
”平和”の備えではないのか。
天はこの国の「政治」を慨いている。

飯豊よ、充溢の、よい時間を
ありがとう。


そろそろおいとまです。
雲の祈りは、
"Grace be with you"。
”ありがとう”。

幽昧の本山小屋に、"See you, later"。

下りはすたこら、御前坂。
雲が退きます。

”カフェ御前坂”のテーブル形状石。
ゆっくりコーヒーでも戴きたいところですが。


御秘所をロックオン。

御前坂に一礼。

光浴びる御鏡雪田。

固く圧せられた雪の厖大は、
連繹、連延、極まって、巨きな意思となる…。

”また来いよ”、の響に振り向けば、
雲をはらって飯豊本山、”ありがとう”。

御秘所の岩場に勇みます。

『快志/飯豊山(その3)』に続く。