雲表に灯心、大日岳の標柱。
今回(9/22-23)は泊まりで、飯豊へ。
ダイグラ尾根~大日岳~梶川尾根と、飯豊をぐる~り、周回です。
HP『飯豊朝日連峰の登山者情報』に、
ダイグラ尾根取り付き桧山沢の吊橋が完成したとの報あり。
関係する皆様のご尽力に感謝し、早速、使わせて戴きました。
この九月、私の身に『還暦』なるものが、到来しました。
干支などには無頓着な私ですが、
六十年で再び生まれた年の干支に還るという人生論として、
それを貴く思います。
re-born という言葉が、昨今、高級車のキャッチコピーとして
喧しくあります。
時代に通底する心願の一つであるのでしょう。
さて、ダイグラ尾根。
すばらしい尾根です。でも、苦手です。(笑)
三年前の、休場ノ峰での熱中症を引き摺っています。
でも、だからこそ?問いたいのかも知れません。
re-born の初穂となりますように。
心を尽くし、思いを尽くし、精神を尽くし、力を尽くしたい、
…総てをお山に委ねて。
結局ろくに眠れぬまま深夜の国道を走り、天狗平。
やはり、緊張があるのかな?(笑)
月天子が、そんな私の背中をポンと、「気をラクにして」。
しばらく歩くと、梅花皮沢からのエ~ル。
さらに林道を奥へ、桧山沢の取り付きを目差します。
新装なった吊橋に起ちました。
渡り切った其処がダイグラ尾根の末端、初っ端です。
「気をラクにして」、いざ。
…心を揺らす吊橋の揺れ。(笑)
涼しさの御蔭で、汗は滲む程度。
クサイグラ尾根、そして主稜線。
ゆっくり上りましょう、足と心肺とに心配りながら。
休場ノ峰までもう少しかな~
とのっしのっし歩いていると、背後に人の気配。
トレランの出で立ちのその主は、何とせいださんでした!
ダイグラの日帰りピストンとのこと。
「こんなに涼しいんだから、周回にしたらどうですか」
と言うと、何やらその気に…(笑)。
(ホントに梶川尾根へとワンデイで周回してしまいました)
彼を見送り、再び私はのっしのっしの亀歩き。
お盆のとき、
御西小屋で草刈機を担いだkonchang と会いました。
ダイグラの道刈りに入ると言ってましたっけ。
丁寧に道刈りが施されています。感激です。
厚いもてなしに心が温もります。
休場ノ峰に到着。おにぎり、1個。
涼しさと亀歩きの御蔭で体調、good 。
此処からがダイグラ(大嵓)の真骨頂。
今回、水分を、3.3L担いで来ました。
ここまでの消費量を考えると、
全体で2Lあれば間に合いそうにも思え ますが・・・。
このまま、担ぎ上げましょう。
路傍からのエ~ルにほっこり。
千本峰へと分け入ると、
切なくも、稼いだ標高をあれよと奪われます。
幽煙に、立ち枯れの木が目立ち出しました。
おにぎり、1個。
元気に下って来られた群馬のMさん。
またまた追イハギに(笑)標高を奪われました。
上っては激しく落とされ~これがダイグラ。
でもいい面構えです。
ウメバチソウに慰められれば、この尾根の無礼、
許します。(笑)
宝珠山の肩はまだ先、気合が入ります。
どん亀の私を兎さんが追い越して行きます。
『宝珠山の肩』に到着。快調。おにぎり、2個。
涼しいのと暑いのとではエラい違いです。
眺望が得られないのは残念ですが、
無事、登りきってこそのお山、
眺望は寧ろ僥倖に属すと心得たい。
さて、いよいよ宝珠山の乗っ越しです。
薄日に励まされて。
お日さまのエ~ルに力が湧き出ます。
日帰りピストンの方が下って来られました。
直ぐ先に、件の岩場があるとのこと。
私が無事に通過するのを見届けて下さいました。
此処がHP『飯豊朝日連峰の登山者情報』に、
小柴さんのコメントで、
通行の注意喚起がなされていた場処です。
結構な大きさの岩が微妙なバランスで静止しています。
少しでも、手がかり、足がかりにしようものなら
崩れるのは必至。地割れも発生しています。
通過の際にはご注意されたい。
大きくは三つほどのピ~クを有する宝珠山。
あれこれ気持ばかり先走っても詮無い。唯淡々と。
また一人下って来られました。
これで五、六人の方とスライド?
乗っ越しては振り返り・・・。
そしてまた、次のピ~クへ。
お~、雲の切れ間に御前坂。
ガスが濃淡を繰り返します。