あるく

~山の恵みの備忘録~

大日岳/遊心(その1) 2011年8月27日

 大日岳が姿を現します。
イメージ 44
 
 
 
 
 
 今日(8/27)は、飯豊連峰大日岳へ。
 ~オンベ松尾根を踏み締め、日帰りで。
 
 
 大日岳は飯豊の「奥の院」。
 礼を尽くすとすれば、泊りがけで上るのが筋、
 尋常というものですが、この状況下、儘なりません。
 「こんどは、そっちへ行きますね」
 ~GWの口約も反古になりかねません。
 それではと、前線の南下に一喜押されて、
 お勝手口オンベからの日帰りを決めました。
 
 たったひとりのオンベ松。
 意気地の無さが付けさせた熊鈴×2つ。
 カランコロン~リンリンリン~、
 ・・・音色が二つ、同行です。
 『そだに、びぐびぐすっごどねぇ~のに』と、
 ブナの古老は冷やかし、岩の老翁は失笑。
 雲は朗笑し、ホシガラスの若いもんはからかいますが、
 やはり遇いたくないものは遇いたくないのです。
 
 熊さんを遠ざけてくれたお山に、
 そして、ひととき雲を制して、姿を見せてくれたお山に、
 感謝です。
 

 (上り/5h29m : 下り/3h29m・ 含休憩) 
 
 
 長い漆黒、熊鈴の音色が二つ、賑やかに共鳴/反響します。
 やっと出口が、煌々と。
 トンネルをぬけるとそこは、いや、そこも
 アブの王国でした。
 やや足早で12分、900M弱ぐらいでしょうか。(05:19)
イメージ 1
 
 
 
 
 朝も早いうちからアブさんはご出勤です。
 およそ一個小隊ほどの手厚い歓迎に浴しつつ、
 尾根取付を目指します。
 林道の損壊により、この辺りは、
 殆ど沢と化していましたが、
 現在、補修工事進行中です。         
イメージ 12
 
 
 
 
 鉄筋入れて、セメントを流し込んで~かな?
 完成まで、あと一、二週間といったところでしょうか。 
イメージ 23
 
 *9/11にこのコ~スを日帰りされた方のレポによれば、
 この工事は完了した模様です。
 
 
 
 林道終点手前、登山口を示すプレ~トです。
 登山開始。(05:47)
イメージ 34
 
 
 
 
 入って直ぐの処を流れるアシ沢。
 此処には単管による簡易橋架けられています。
 有り難いですね。
 いよいよオンベ松尾根に取り付ます。(05:53) 
イメージ 39
 
 
 
 
 こんな感じの繁茂が数箇所ほど。
 大したことはありませんが、露が・・・。 
イメージ 40
 
 
 
 
 朝陽が樹間に差し込み、葉が光沢に躍ります。 
イメージ 41
 
 
 
 
 月心地蔵。
 この地蔵はこの尾根の伐開に功績のあった
 故猪俣次郎氏の法名月心にちなんでまつられています。
 藤島玄氏は「次郎新道」と呼んでいました。
 良い表情をしてますね。此処で、しばし、休憩。(07:07)
イメージ 42
 
 
 
 
 月心地蔵がまつられている月心清水のポイントから、
 少し上がると、眺望です。
 右から、一服平~櫛が峰~オコナイ峰~の稜線。 
イメージ 43
 
 
 
 
 目を右に転じれば、左から、
 飯豊本山~草履塚~種蒔山の稜線。
 好天に胸が膨らみますが・・・。 
イメージ 2
 
 
 
 
 行く手にガスが湧き起こります。 
イメージ 3
 
 
 
 
 あっと言う間に立派な雲へと。 
イメージ 4
 
 
 
 
 急登に喘いで一服平に到着。
 この間、道刈りがよく施されており、快適に登れました。  
 感謝です。しばし、休憩。(08:22) 
イメージ 5
 
 
 
 
 雲間から、シシ笠尾根がご挨拶です。 
イメージ 6
 
 
 
 
 早川の突き上げへと至る稜線もすっかりガスに蔽われ。 
イメージ 7
 
 
 
 
 反ってガスの涼しさに援けられ、足取りは軽く。
 薄いヴェ~ルの先に、
 牛首~櫛が峰の稜線が見えて来ました。 
イメージ 8
 
 
 
 
 足もとには小さな花々の大きなエ~ル。 
イメージ 9
 
 
 
 
 稜線のガスは切れかかってはいるのですが・・・。 
イメージ 10
 
 
 
 
 早川の突き上げが~、もう直ぐです。 
イメージ 11
 
 
 
 
 「こんにちは、ようこそ~」、お花の挨拶に和みます。
イメージ 13
 
 
 
 
 突き上げの急登を、やさしく労うウメバチソウの清楚。 
イメージ 14
 
 
 
 
 しばし見惚れて息を整え。 
イメージ 15
 
 
 
 
 早川の突き上げに到着です。
 櫛が峰はヴェ~ルの中。 (09:15) 
イメージ 16
 
 
 
 
 ゼリ~を流し込んで牛首山を目指します。
 の状況は目まぐるしく変化。
 その分期待も出来ると言い聞かせながら。
イメージ 17
 
 
 
 
 櫛が峰を振り返りますが、まだヴェ~ルの中。 
イメージ 18
 
 
 
 
 前方、牛首山が薄っすらと。 
イメージ 19
 
 
 
 
 お~、大日岳の斜面から雲が退いて行きます。 
イメージ 20
 
 
 
 
 客人(=私)に貌を見せようと・・・。 
イメージ 21
 
 
 
 
 雲を制し、払いました。 
イメージ 22
 
 
 
      
 牛首山も山際を現わして。 
イメージ 24
 
 
 
 
 「よぐ来たな~」、
 大日岳の貌から大きな響(こえ)が。 
イメージ 25
 
 
 
 
 佇んで、しばし、言葉を交わします。 
イメージ 26
 
 
 
 
 牛首山標柱に到着。
 湧き上がるガスに包まれておにぎりタイム。09:48)
イメージ 27
 
 
 
 
 さて、牛首山の頂稜を辿り往きます。 
イメージ 28
 
 
 
 
 ガスは自在に。      
イメージ 29
 
 
 
 
 す~っとガスが上がり、
 裏川へと集合して行く渓筋が見下ろせます。 
イメージ 30
 
 
 
 
 ガスが退いて、前が少し見通せるようになりました。 
イメージ 31
 
 
 
 
 西大日~薬師~の斜面に燦々と陽光が注がれます。 
イメージ 32
 
 
 
 
 Ⅰ峰が、気持ち良さそうにツンと青天を射して。 
イメージ 33
 
 
 
 
 矢沢には豊富な雪渓。雲の大製造工場です。 
イメージ 35
 
 
 
 
 私の熊鈴の音が気に入らないのか、
 盛んにギェ~ギェ~と啼いて対抗するホシガラス。
 からかわれているのか…。 
イメージ 36
 
 
 
 
 雲がなんともいさぎよく退いて行きます。 
イメージ 37
 
 
 
 
 お山に制せられ、下がれと命じられたかのように・・・。
 大日岳のお出ましです。 
イメージ 38
 
 
 
 「その2」に続く