大日岳が姿を現します。
今日(8/27)は、飯豊連峰大日岳へ。
~オンベ松尾根を踏み締め、日帰りで。
大日岳は飯豊の「奥の院」。
礼を尽くすとすれば、泊りがけで上るのが筋、
尋常というものですが、この状況下、儘なりません。
「こんどは、そっちへ行きますね」
~GWの口約も反古になりかねません。
それではと、前線の南下に一喜押されて、
お勝手口オンベからの日帰りを決めました。
たったひとりのオンベ松。
意気地の無さが付けさせた熊鈴×2つ。
カランコロン~リンリンリン~、
・・・音色が二つ、同行です。
『そだに、びぐびぐすっごどねぇ~のに』と、
ブナの古老は冷やかし、岩の老翁は失笑。
雲は朗笑し、ホシガラスの若いもんはからかいますが、
やはり遇いたくないものは遇いたくないのです。
熊さんを遠ざけてくれたお山に、
そして、ひととき雲を制して、姿を見せてくれたお山に、
感謝です。
(上り/5h29m : 下り/3h29m・ 含休憩)
長い漆黒、熊鈴の音色が二つ、賑やかに共鳴/反響します。
やっと出口が、煌々と。
トンネルをぬけるとそこは、いや、そこも
アブの王国でした。
やや足早で12分、900M弱ぐらいでしょうか。(05:19)
朝も早いうちからアブさんはご出勤です。
およそ一個小隊ほどの手厚い歓迎に浴しつつ、
尾根取付を目指します。
林道の損壊により、この辺りは、
殆ど沢と化していましたが、
現在、補修工事が進行中です。
鉄筋入れて、セメントを流し込んで~かな?
完成まで、あと一、二週間といったところでしょうか。
*9/11にこのコ~スを日帰りされた方のレポによれば、
この工事は完了した模様です。
林道終点手前、登山口を示すプレ~トです。
登山開始。(05:47)
入って直ぐの処を流れるアシ沢。
此処には単管による簡易橋が架けられています。
有り難いですね。
いよいよオンベ松尾根に取り付きます。(05:53)
こんな感じの繁茂が数箇所ほど。
大したことはありませんが、露が・・・。
朝陽が樹間に差し込み、葉が光沢に躍ります。
月心地蔵。
この地蔵はこの尾根の伐開に功績のあった
故猪俣次郎氏の法名月心にちなんでまつられています。
藤島玄氏は「次郎新道」と呼んでいました。
良い表情をしてますね。此処で、しばし、休憩。(07:07)
月心地蔵がまつられている月心清水のポイントから、
少し上がると、眺望です。
右から、一服平~櫛が峰~オコナイ峰~の稜線。
目を右に転じれば、左から、
飯豊本山~草履塚~種蒔山の稜線。
好天に胸が膨らみますが・・・。
行く手にガスが湧き起こります。
あっと言う間に立派な雲へと。
急登に喘いで一服平に到着。
この間、道刈りがよく施されており、快適に登れました。
感謝です。しばし、休憩。(08:22)
雲間から、シシ笠尾根がご挨拶です。
早川の突き上げへと至る稜線もすっかりガスに蔽われ。
反ってガスの涼しさに援けられ、足取りは軽く。
薄いヴェ~ルの先に、
牛首~櫛が峰の稜線が見えて来ました。
足もとには小さな花々の大きなエ~ル。
稜線のガスは切れかかってはいるのですが・・・。
早川の突き上げが~、もう直ぐです。
「こんにちは、ようこそ~」、お花の挨拶に和みます。
突き上げの急登を、やさしく労うウメバチソウの清楚。
しばし見惚れて息を整え。
早川の突き上げに到着です。
櫛が峰はヴェ~ルの中。 (09:15)
ゼリ~を流し込んで牛首山を目指します。
の状況は目まぐるしく変化。
その分期待も出来ると言い聞かせながら。
櫛が峰を振り返りますが、まだヴェ~ルの中。
前方、牛首山が薄っすらと。
お~、大日岳の斜面から雲が退いて行きます。
客人(=私)に貌を見せようと・・・。
雲を制し、払いました。
牛首山も山際を現わして。
「よぐ来たな~」、
大日岳の貌から大きな響(こえ)が。
佇んで、しばし、言葉を交わします。
牛首山標柱に到着。
湧き上がるガスに包まれておにぎりタイム。09:48)
さて、牛首山の頂稜を辿り往きます。
ガスは自在に。
す~っとガスが上がり、
裏川へと集合して行く渓筋が見下ろせます。
ガスが退いて、前が少し見通せるようになりました。
西大日~薬師~の斜面に燦々と陽光が注がれます。
Ⅰ峰が、気持ち良さそうにツンと青天を射して。
矢沢には豊富な雪渓。雲の大製造工場です。
私の熊鈴の音が気に入らないのか、
盛んにギェ~ギェ~と啼いて対抗するホシガラス。
からかわれているのか…。
雲がなんともいさぎよく退いて行きます。
お山に制せられ、下がれと命じられたかのように・・・。
大日岳のお出ましです。
「その2」に続く