あるく

~山の恵みの備忘録~

飯豊山行[石転ビ沢~丸森尾根](その1) 2009年6月2日

 毎年訪れている石転び沢ですが、去年は「ほん石転び沢」の出合辺りで濃いガスと本降りの雨に祟られリタイアしているので、随分と久し振りの感じがします。日帰りの予定なので自宅をでたのは夜中の零時半過ぎ、国道をひた走り、小国なる天狗平に着いたのは朝4時20分。登山届出所の脇に車を停めると隣に山形ナンバーの車が。女性がひとり出て来られ、何処かでお見かけした事があるような。挨拶を交わしてみると、やはり以前朝日の緑化ネットの荷上げのときご一緒し、また飯豊朝日の登山者情報のHZUさんの記録にも度々登場される川口さんでした。今日はダイグラ尾根とのこと、私より少しさきに出発。

 私も出発。好天の中、こころも軽い。しかし、今年の梅花皮沢はどうした事だろう。情報で知識は得ていたものの、実際に、いつもの年なら雪渓の上に上がれた箇所に雪が全然ないのを目の当たりにすると、何か哀しいような気持ちになってしまう。レイチェルは「沈黙の春」を書いて、環境に警鐘を鳴らしたが、温暖化でももう「雪のない石転び沢」を恐れなければならない時が到来したのだろうか。
 石転び沢出合の手前、少しの区間雪の上に乗れそうな気もしたが、やはり恐い。夏道を行く。小国山岳会や関係者のみなさんのお骨折りで要所要所、お助けロープや枝きりが為されており、とてもありがたかった。さすがに夏道はお腹が空いた。出合で食べものをほおばり、ゆっくり休憩、写真撮影。

 石転び沢に入ると、雪渓らしくさわやかな涼しい風が吹き渡っていたのだが、だんだん強めの風が周期的に身体に当たるようになってきた。1KMぐらい進んでから、蒸れるのでいやだったが、上衣だけ雨具を着けた。表面5cmぐらいまで雪が腐っており、勾配がましてからはずるっとアイゼンの爪が流され、足の負担が増す。そしてついに寝不足からか(?)、普段の鍛錬不足からか、あるいは水分不足(涼しさにたばかられて、ここまででまだアクエリアス500ccが空になっていない!)でか、中ノ島手前で足が攣ってしまった。運よく、中ノ島はかなり出ており「上陸」して、体を伸ばし、軽くストレッチをしてゆっくり休んだ。小屋までは、電光の角度を増して、ゆっくり歩いた。

 梅花皮小屋で1時間ほど、食事、ストレッチで体のご機嫌取りにあい勤める。とりあえず北股岳まで行って、また攣るようなら石転びを下降するとして、行動開始。少しずつゆっくり足に問診しながら山頂に着いたが、足がOKを出してくれた。予定通り丸森尾根へと周回することに。
 でもこのゆっくりという心がけは、反って花々に目を留める時間、心の余裕を作ってくれたように思う。稜線にはもうハクサンイチゲを始めとしてたくさんの花々が咲き始め、「どうです、綺麗でしょう」と話しかけてくる。飯豊のこころに出会えたような気がした。青空をバックステージに久し振りにえぶり差岳を眼に映すことが出来、感謝。上天気の中、満ち足りて下山することが出来た。

 着替えを終え、車を走らせようとした時、向こうから川口さんが戻って来られた。ウドや山菜と一緒のご帰還。図々しくも私は分けて戴いてしまいました。有難うございました。


飯豊山荘04:30発ー06:35石転び沢出合着/07:15同発ー10:20梅花皮小屋着/11:30同発ー12:05北股岳着ー13:00門内小屋着ー13:18胎内山着ー13:55地神山着ー
14:09地神北峰着ー14:30丸森峰着ー16:20飯豊山荘着)



梅花皮沢です  雪がない
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北股岳です  沢に雪が
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梶川の出合です  少し水が多いですが靴のまま行きます
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気分よく雪渓の上を歩きたいですが今日は夏道を行きます
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いつもはこの上を歩いていました
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ほんとに雪が少ないです
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上を歩けそうですが、・・・やっぱり夏道を
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石転び沢の出合です
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門内沢です
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腹ごしらえをして進みます
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画面にでませんが周期的に強い風が来ます
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デブリです
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北股岳です  中ノ島がだいぶ出てます
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雨のせい?
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崩落してます
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右は大丈夫かな
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運が悪いと・・・
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どんどん進みます
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ちょっと振り返ります  だいぶ上りました
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でもまだまだです
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「ほん石転び沢」の出合です
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切れてるかな?
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アップしました  山スキーの方、まだ滑れそうですか?
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北股岳が覆いかぶさって来ます
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石転んで来ません様に
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また振り返ります
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ずっと白なので遠近感がなくなります
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恐竜の足跡かな? (直径50cm以上あります)
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どすん、どすん、どすん、・・・  おおきな石が転んでいった跡です  面白いですね
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梅花皮小屋はまだまだ先です
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上のラインは梶川尾根です
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空が気持ちいいですね
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一息入れて振り返ります
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傾斜は40度?
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いやいやもっとありますね
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つらいです
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あのブロックいつ落ちるのかな
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ふーっ、小屋です  ちょっとコースが右に寄り過ぎでした
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梅花皮岳
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先方は梶川尾根です
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大日岳です
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                                                                                          その2へ続く