今日(2/17)は、二ツ箭山へ。
岩場のテラスに憩うまでは朗朗の天気に恵まれましたが、
息んでいるうちに、
奥羽の脊梁をあふれ出た雪雲が来襲、小雪の舞う世界に。
でも、いい風情。愉しいひと時でした。
登山口には、すでに、梅の目ざめ。
水に礼すれば、謙廉。
交わす言葉にも春の香り。
沢から山脊へ。
月山の響が耳にとどくと…
岩場に直下。
"天を仰げ、天から生きよ"と呼ばわります。
男岩に背を押され…
陽精の頌に歩を合せます。
女岩を頂いて、感恩。天然に沐浴み。
テラスに赴くと、Y田さんの姿。
分け入らせて頂き昼餉time。
遅れてO内さん、そしてM浦さんご夫妻。
歓談、四方山話。
少し陰ると、隣のM浦さんの肩に雪が…
あらら、雪雲の襲来です。小雪が舞い始めました。
陽精は所在なさげ、もう帰れ?(笑)
日向ぼっこもままなりません。
帰りましょう。
沢コースへ。
修験台から、"夫婦岩"の二重唱。
水の精に、通行の許可を請います。
寒を透して、水の精は"自己実現"?
隣りの国の、平昌(ピョンチャン)では、
五輪旗のもと、アスリートの情熱が咲き溢れています。
「幸福とは魂がその優秀性に即して活動することである」
とは、アリストテレスの言葉。
五輪発祥、ギリシア精神の粋と言っていい思想です。
今風に言えば、「自己実現が幸福である」ということ。
その淵源には、
「あらゆる人間の営みは善を追求する」、
「自己本来のはたらきの発揮が善である」、
との思想が流れています。
『金メダル』かあ。
腕力もなく、かけっこも苦手、ただ歩くだけの私には、
滅相もない話です。
ただ、――
「競技場で皆走ることは走っても、
賞を得るのはただ一人だと、あなたがたは知らないのですか。
だから、あなたがたも賞を手に入れるように走りなさい。
そう、すべて競技者は何事にも節制します。
彼らは朽ちる冠を得ようとしてそうするのですが、
わたしは朽ちない冠のためにそうするのです。
わたしは目指す目標のないような走り方をしません…」
とは、新約書にあるパウロの言葉。
地上の『金メダル』には限りがあります。
けれど、この『朽ちない冠』は、誰にでも、
それを目指す、すべての「ただ一人」のために用意されていると、
私は信じています。
水の響に耳澄ませながら…
渓をのたりのたり。
水の翔逸、翔踊、翔華に与れば…
山路の了わりです。
無事の下山、
春懐の山路に
感謝。
Fin