あるく

~山の恵みの備忘録~

背戸峨廊(前篇) 2009年6月27日

     
 暑い夏です。涼を求めて背戸峨廊に行って来ました。
 この渓はいくつもの名瀑を有する渓谷としてつとに有名ですが、私の場合、
 この詩人草野心平さんが命名したという「峨廊」と言う言葉が禍してか、
 比較的近くにあるにも拘わらず、いままで訪れる事がありませんでした。
 今回訪れてみて己の不明を恥じました。
 これほどの渓谷美をほとんど沢登りの技術なしで享受できるのですから、
 関係者の方々に感謝すべきかも知れません。
 しかし、心平さんの粋な命名にたばかられてか、
 木橋、鉄やアルミの梯子による高巻き、鎖によるへつりの補助が
 至る所に設置されながらも、過去幾度も死亡事故が発生し来たったのは
 残念でなりません。「遊歩」ではなく「遡行」です。
 観光気分での安易な入渓は危険だとあらためて思わされました。

 「峨廊」、漢語の素養を欠く私には
 この言葉のもつイメージを精確に表出することはできませんが、
 こんな私のような者を日本人のひとつの典型として考える時、
 この言葉から受ける「語感」(「画廊」)はいったん払拭されるべきでしょう。
 この阿武隈の夏井川の支流・江田川が、山中に隠し持つ渓相は、
 訪れるひとに清冽なひとときを与えてくれます。
 コースタイムは、普通に歩けば休憩もたっぷりとって3時間。
 ゆっくりで4時間程を見積もれば充分だと思います。



渓(たに)に入ります
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始は爽やかなへつり道です
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涼しい風がきます
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水泡が弾けます
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東屋です  今日は休まず行きます
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トッカケの滝です
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アップしました
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さらにアップ
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ここからは遡行の世界 「観光客」の方はUターンです
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竜門ノ滝です
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気持の良い沢歩きが続きます
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「幽」という字が浮かんで来ますね
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片鞍の滝です
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ちょっと離れて
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ちょっと寄って
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岩の苔が何ともいいですね
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行水したくなります
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水がうれしそうに弾けています
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たまたま ご一緒したホンマさん  この渓に魅せられて入渓50回以上の方です
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