あるく

~山の恵みの備忘録~

日山/巡回-『Waワカン』の実験 2010年2月7日

 今日は阿武隈高原中部県立自然公園・「日山」を見廻る日です。

 ワカンの機能が向上すればと自ら工夫して作ってみた「Waワカン」。
 その実験は磐梯山で次の週末辺りにと考えていたのですが、
 何と昨日は吹雪を伴った大雪。これは天の声かな?
 と日山で実験することにいたしました。

 昨日とは打って変わった清々しい青空の下、
 登山口こそ積雪30cm前後と
 このWaワカンでは「?」かなと危ぶみましたが、
 山頂手前の吹き溜まりの辺りは70~80cmと申し分ない積雪があり、
 もがきもがいて実験を果たすことができました。
 使用後の感想・反省は下に記しますが、
 欲張って枠を大きく取れば、足が固定されている以上、
 負担は増すものです。
 分かってはいたことですが、実際、じたばた動き回れば
 (今回歩いた距離は7km弱ぐらいです)
 お腹の空き具合と足の不機嫌でそれは歴然です。

 でもこうして自分で考え工夫し、それをまた自分で製作するのは、
 童心に帰ったようで楽しいものです。
 何と言っても、それが山の道具なのですから、なおさらです!

 (田沢口 ~ 日山山頂 ~ 日山キャンプ場)


<『Waワカン』の実験を了えての感想と課題>
○ジョイント部分、留め具に簡便かつ理想的なものが見つかりません。 今回は布ガムテープを5重、6重巻きにして充分な強度を得ましたが、金具にするにしろ、ベルト、あるいはマジックテープにするにしろ、脱着が容易な方法を模索したいです。簡便さが第一!( ゴムのベルトも良さそうです。)
○パイプでの枠取りが大き過ぎました。欲張れば欲張るほど、足が悲鳴を上げてしまいます。スノーシューと違い、空間の部分に板や布を張らないので、結局、雪を「逃がす」ことになり、接雪面積としては有効でありません。もちろん、枠が大きいことは対「浮力」以外にも意味を有っていそうですが、ここでは問題ではありません。従って、有効なのは塩ビ管の太さの部分だけということになりますから、枠は空間を出来るだけ取り払いコンパクトにした方が、足への負担が縮小し、疲労は軽減すると思います。
○コンセプトを明確にすること。コンセプトがあやふやだと、ワカン、スノーシュー双方の短所が相乗してしまいます。ここでは、あくまでワカンの機能アップのための補助パーツという1点に絞りたいと思います。ワカンのスノーシュー化を目指すものではありません。踵でのキックが出来ること、それを大事とします。劇的な浮力のアップは望めなくとも、5cmでも10cmでもアップすれば本望です。
○加工の容易さに頓着し、末端を繫ぎ固定しなかったのは大きな間違いでした。片方の枠の前端が「食」ってしまい、転倒の原因となってしまいました。必ず繫ぎ・固定すること。
      



一般的なアルミワカン。
イメージ 1



それに塩ビ管を熱して曲げて製作した「Wa」をジョイントすると「Waワカン」になります。今回は留め具に決定打がなく、布ガムテープのグルグル巻きとしました。5重、6重で強度は充分!
イメージ 2



雪面に載せて見ました。それほど重くは感じません。
イメージ 3



「Waワカン」のトレース。
イメージ 4



こんな良い天気なのに登山者は誰もいません。
イメージ 5



昨日の吹雪の名残でしょうか。
イメージ 6



雪世界へ入って行きます。
イメージ 7



はぁはぁ、山頂まであと少し。
イメージ 8



青空はやっぱり good !
イメージ 9



段々積雪も本格的に。
イメージ 10



ここは60cmを超えてます。
イメージ 11



この辺りは吹き溜まって80cm超かな?
イメージ 12



足の負荷が大きくなった分、お腹の空くのが早い~。
イメージ 13



一見スノーシューの様なトレースになっています。
イメージ 14



やっと山頂です。奥に大滝根山、中程・鎌倉岳、手前・龍子山。
イメージ 15



奥羽の山並み。まだ季節風に晒されているようです。
イメージ 16



水平線が見えます。(もちろん太平洋)
イメージ 17



龍子山、鎌倉岳、大滝根山
イメージ 18



郡山方面。天気良くなさそうです。
イメージ 19



吾妻の方を見遣ると、一切経山が白く、雪煙が舞っています。
イメージ 20



展望台です。
イメージ 21



テーブルと椅子。此処で休むつもりでしたが、あんまり可愛いので雪を払うのを止めました。
イメージ 22



山頂展望台。
イメージ 23



山頂からは別コースを辿って周回することにします。枝には雪の華や雪ダンゴが。誰か筆者より先に日山キャンプ場から山頂まで来て戻られた様子。スノーシューのトレースが新しい。
イメージ 24



木々と新雪の饗宴。
イメージ 25



一足先に下山されたスノーシューの方のトレース。筆者のWaワカンのもぐりも遜色ありません。
イメージ 26



べたべたとトレースが。
イメージ 27



自分の影をパチリ。
イメージ 28



他人のトレースを辿るのはイマイチ興がのりません。
イメージ 29



樹々は光りを浴びて。
イメージ 30



この辺りにべたべたトレースをつけたい所ですが(笑)、止めておきます。
イメージ 31



こちらは南面になるので、積雪も少なげです。
イメージ 32



かなり足にきてますよ~。
イメージ 33



山頂を振り返ります。
イメージ 34



雪はにくい演出家です。
イメージ 35



一切経、雪煙が舞い、季節風との闘いはまだ続いています。
イメージ 36



麓山。そして吾妻・安達太良の連嶺。
イメージ 37



もう少しで山路も終り、山頂を振り返ります。
イメージ 38





                                  おわり