あるく

~山の恵みの備忘録~

飯豊山/嘉恵(中篇) 2022年6月13日

飯豊山/嘉恵(前篇)』からの、続きです。

 

 

御前坂を、えっちらおっちら。登りきれば、そこは一ノ王子。

"Welcome, my friend"~大日岳の懇ろなる慰待、慰励に与ります。

 

 

砂礫にステップを舞えば?飯豊本山小屋が目の前。

 

ヘリでの荷揚げに備え(明日?)、金子さんが入っておられたので、ご挨拶。

彼は、私より一つ年上、頑張ってますね。

積もる話?は後に・・・山頂へ。

 

 

この桃源を、たどたどしくも、こうして、歩ける、その幸せ。そのウキウキ。

それをどう言い表せばよいのか、表せるのか。

 

 

この貧しき土塊、この塵芥の様な形影が費やした、その何万もの運歩への、

お山のご褒美に違いありません。

 

 

山頂は、直ぐ其処!

 

 

ふ~、飯豊山を頂きました。

天と地と、溢れんばかりの祝福に浴します。ただ、感恩。

 

 

主役は、母の杖。

母が愛用していたこの杖を、どうしても、飯豊に連れて来たかった。

 

~いや、でも、むしろ、この杖に助けられたと、白状せねばなりません。

私は普段、推力というよりバランスをとる目的で杖を1本使用してますが、

今日は、母のと合わせてダブル、飯豊行は長丁場で悪場も多いですから、

このダブルは推力としても働き、私の足を陰に陽に扶けてくれました。

無事に帰った今、この杖がなかったら、きっと足がやられてたなぁと・・・。

母の遺徳です。

 

よかった。

 

 

おにぎりを頬張りながら、眺覧、周覧。

 

 

 

飯豊の恵みに、ただただ、陶然。

すべてのことに、感謝。

 

来て良かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大日岳。

行きたいのは山山なのですが・・・

 

 

見上げれば、天空の交響。

 

 

さやかな調べは・・・

 

 

陽精の頌。

 

 

雲に乗って天空へ、風にまかせて自在に翔びまわりたい・・・

お山の天辺は、ひとを、そういざなわずにはおきません。

飯豊は生命のお山。

飯豊は、飯豊のなかにおり、飯豊がそのうちにある者を、

「あなたはどこから来て、どこへ行くのか」という問いの前へ晒します。

生命が踏みつけにされている世界と、誰も無関係ではあり得ません。

「人間はみな神により無から創造されたものとして、

質料によってではなく、作者によって連帯している」(レヴィナス

からです。

いつも心がやさしくなるのは、お山の心がやさしいから。

そして、心がきびしくなるのは、お山の心がきびしいから。

 

 

 

天空のたくさんの眼差し、連帯に応えよう。

 

 

 

 

 

 

いい時間を過ごせました。感謝。

 

夕闇につかまりたくはありません?そろそろ、おいとましましょう。

 

 

 

 

 

また、来れるかな・・・

 

 

また、来ます。

 

 

 

 

 

 

 

 

本山小屋で、管理人の金子さんと歓談、四方山話。

「koizumiさんだよね~?」、

サングラスをかけ、耳までタオルで覆って巻いてた私に半信半疑「?」。(笑)

お互い、忘却の年代です、はい。(で、鉢巻きはやめ、帽子に)

 

 

ご友人のbig starさんは、荷揚げのお手伝い?

 

 

小屋から、お山の響に耳澄ませます。

 

 

 

 

 

いつも心が正しくなるのは、お山の心が正しいから。

 

さて、長居は不可。おいとまします。

 

一ノ王子から、健勝を祈りつつ。

 

 

往路が長かったのですから、当然、復路も長い。(笑)

溜息無用。

 

 

御前坂を、大日岳と語らいながら。

 

 

カフェ御前坂。道草は・・・×

 

 

振り返り、振り返りつつ。

 

 

キンバイのみんなに元気を頂戴して。

 

 

さぁ、御秘所。

 

 

 

 

 

主稜線がにぎやかになって来ました。

 

 

いいタイミングで山頂に居られたなぁ。

ありがとうございました。

 

 

草履塚。

 

 

ここを抜けると・・・

 

 

雪国。

 

 

すたこら下ると・・・

 

 

切合。雲を透して、お山に礼敬。

 

 

『飯豊/嘉恵(後篇)』に続く。

 

 

飯豊山/嘉恵(前篇) 2022年6月13日

今日(6/13)は、飯豊山へ。日帰りで。

山行を重ねるうちに、飯豊への想いがふくらんできました。

登る度に、鈍った体、足回り、加齢等々が思案されましたが・・・

でも、ゆっくり時間さえかければ、後は、気持、ハートの問題だと。

いろんな思いを、願いを、祈りを、「歩く」という、

その振舞いに収斂させたい、それができたなら、それが幸せ。

いざ。

 

 

喜多方市山都町なる川入、御沢から、飯豊道に客となります。

 

 

ん~、飯豊の香り。

 

 

朝陽の激。

 

 

横峰に着くと、展ける稜線。

今年は残雪が多いですね~昨年は地面が出てました。

 

 

今日も、地下足袋

岩場や降りこそ気を使いますが、他は無問題。

 

 

花に彩られ、照れてる?地蔵山。

 

 

ありがたい、水場。

ここで1.5リットル調達。ここから先を3リットルで賄います。

 

 

三国岳、見参。

 

 

青空に沐浴する峰々。

 

 

 

 

 

飯豊本山の、御出座し。お招きを頂戴し?参上。

 

 

お花にチヤホヤ、にやけてるぞ、七森。(笑)

 

 

剣ヶ峰着。しばし、眺覧、周覧。

 

 

七森の断崖に、呆けます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

護摩壇に通過のお許しを乞うて・・・

 

 

 

 

 

三国岳を頂きました。

 

大日岳。

無沙汰を詫びれば、親昵の響。

 

 

これから辿る本山への稜線。いざ。

 

 

山形側から雲がわきます。

 

 

重すぎて既に崩落?雪が少ない箇所も。

 

 

心友のカンバ、息災の様子に安堵。

 

 

たのしい運歩

 

 

 

 

 

もう直ぐ、種蒔山。

 

 

種蒔山の頂稜へと突き上げる箇所が気懸りでしたが、杞憂。

うまい具合に雪がとれてました。

 

頂稜に起てば、飯豊本山の精爽。

 

 

その衷情に染まります。

 

 

立ちはだかる寵臣、草履塚。

 

 

切合小屋前で、ひと息。ちょいと飲んで、食べて。

 

さて、雪と戯れるとしましょう。

 

 

淡々とステップを刻めば、宙soraと雲の祝福。

 

 

草履塚を頂きました。

粛として、心の草履を履きかえます。

 

だんだん大きくなる、飯豊本山。

 

 

路傍にはウスユキソウ。ん~、もうそんな季節なんだなぁ。

幼げな顔立ちに、ペコリ。

 

 

ああ、雪の膨大。

 

 

ずんずん、ずんずん、降り積もった雪は、圧せられ、

連繹、連延、意思と生る・・・

 

 

 

 

 

お~、イチゲ。時機を逸したかと案じておりましたが、なんの何の。

 

 

この貧しき土塊のために、咲いててくれました。

 

 

イチゲの頌に包まれて。

 

 

御秘所の岩場にも合唱隊。

 

 

イワウメも唱を合せます。

 

 

 

 

 

ここをのっ越すと・・・

 

 

 

結びの試練、御前坂。

 

 

ミヤマキンバイのエ~ルを頂戴し・・・

 

 

勾配に、ハアハア、ゼエゼエ、喘ぎます。

 

 

お山は、雲をはらって激。応えねばなんねべ。

 

 

名物の?テーブル形状石。いつの頃からか、『カフェ御前坂』。

ひと息入れるとしましょう。マスターは、大日岳。

 

 

飯豊山/嘉恵(中篇)』に続く。