「安積香山影さへ身ゆる山の井の浅き心を我が思はなくに」
この歌は万葉集の巻第十六に見え、釈して
「すなはち王の意解け悦びて、
楽飲すること終日(ひねもす)なりきといへり」
とあります。
類比としてやや強引の感がありますが、
私もまた似たような心境にあるからでしょうか、
自然と足が向き、しばし遊ばせてもらいました。
「すなはち王の意解け悦びて、
楽飲すること終日(ひねもす)なりきといへり」
とあります。
類比としてやや強引の感がありますが、
私もまた似たような心境にあるからでしょうか、
自然と足が向き、しばし遊ばせてもらいました。
午前に用事を済ませ、午後の入山となりましたが、
遅くなったことでかえって、奥羽の山々を被っていた大きな雲の塊、
また風の傲岸もおさまり、よき登山日和となってくれました。
遅くなったことでかえって、奥羽の山々を被っていた大きな雲の塊、
また風の傲岸もおさまり、よき登山日和となってくれました。
すれ違ったのは老夫婦のお二人だけ。
たった一人の落葉踏みです。
たった一人の落葉踏みです。
安積山の名が私の耳には馴染んで離れませんが、
この山が有つもうひとつの由来である「額取」、
この名は源義家の故事にちなみ、
「大将旗」の山名と共に残さざるを得ないのでしょう。
でもやっぱり安積山の呼び名は耳に和んで口に優しい。
「浅き心を我が思はなくに」は、
この山の落葉を踏みしめる音に静かに余韻します。
(郡山市逢瀬町夏出・滝登山口~安積山山頂~往路を戻る)
右の天をツンと射してるピークが安積山です。
少しアップして。
額取山、なれど私の耳には「安積山」の呼び名が馴染んで親しい。
登山道はひろくしっかりしています。
まだまだ秋を演出してくれています。
黄葉が光ります。
紅も負けていません。
分岐です。熱海町からの道を合わせます。
黄と紅の二重奏です。
天気はだいぶ良くなってきました。
黄や紅が天女のように樹間に舞っています。
古い標識には「安積山」の文字がメインに。
気持の良い遊歩が続きます。
郡山の市街をアップで。
山頂に到着です。
本宮、二本松方面を望みます。
大将旗山です。
大将旗山へと連なる稜線。
安達太良・吾妻の辺りは雲が鎮座して眺望は得られそうもありません。
落葉の絨毯の上をサクサク歩きます。
柔らかな西日を浴びて輝いています。
樹も葉っぱもひとすじの気持を貫いて秋の気持に倣ってくれました。
それぞれの旬の一番いい色のときに立ち会えるのは嬉しいものです。
それぞれの旬の一番いい色のときに立ち会えるのは嬉しいものです。
西日を優しく享けながら下ります。