今日(5/20)は、
阿武隈高原中部県立自然公園『高柴山』
及び、
堂山王子緑地環境保全地域
を見回ります。
風薫る五月、高柴山はまさにハイシーズン。
ぬけるような青空の下、訪れたハイカーのみなさんは、
ヤマツツジのひとすじの気持ち、その紅にそめられて、
清爽のひと時を愉しんでおられました。
いつもの門沢登山口から~と来てみれば、あれま。…
鬱蒼と茂っていた雑木や竹が、すっかり伐採されています。
(ちなみに、以前はこんなふう)
太陽光事業の計画が進展したのかな?
「土地という人間の次に大切な資源をどう取り扱うかという
その単純な問題の中に、人間の生き方のすべてが含まれている」
とは、先達の言葉。だから、彼は
「その土地政策を本当に変える前に、あえて宗教とは言わないまでも、
哲学を大幅に改める必要がある」とも、誡めています。
この山中に太陽光パネルが林立する眺めを、imagine…
申し訳ないけれども、私には「進歩」という感懐がわいてきません。
人が、自然界との調和を無視し、その生存の基盤を掘り崩し続けるのなら、
それはむしろ、人間にとって、「退歩」とすら言えるのではないでしょうか。
太陽光発電という、時代の潮流?に与せず、
物質文明そのもの、その前提を疑うには大きな勇気が要りますが、
原発事故を経験した「フクシマ」には、その貴い義務があるように思えます。
一人一人が、何が進歩なのか、幸福なのかを、問い直さなければ、
人間の生命の神聖に思いを致さなければ、
文明は「退歩」をし続ける、――そんな思いにかられます。
あぶくまの山々が心配そうにのぞいています。
陽気に誘われ、多くのハイカーが訪れました。
ヤマツツジの前衛たち。
さきがけて咲いた彼らの多くは、すでに大地に凱旋。
でも、アーチをくぐれば…
花の盛筵が迎えてくれました。
空も、上機嫌。
大地に凱旋しても、この矜持。
「ひかりにうたれて 花がうまれた」。
私も展望台に上がって、眺覧、周覧のひと時。
ヤマツツジは讃い、あぶくまが頌います。
ハイカーのみなさんが続きます。
展望台を降り、一帯を見回ります。
喜色満面の、展望台。
お一人お一人に、すこやかな時間。
一つ一つに、ひとすじの気持ち。
花はみな、
「おのおの栄えあるすがたをみせる
進歩というような言葉にだまされない
懸命に 無意識になるほど懸命に
各各自らを生きている」(重吉)
見回って、再び、展望台へ。
たくさんの笑みがこぼれます。
花のような気持になれたらなぁ…
そこかしこで、団らん、…そして憩い。
「どうぞ、ゴミはお持ち帰りくださいますように」。
水石でカップ麺。
お山の祈りは、"Grace be with you"。
蔵王から目を転じると、ポツンと白頭? ん?月山?
方角、山容から言って、月山です。間違いありません。
高柴山から、初めて、月山を認めました。
異状のあるなく、安堵。
そろそろ、帰るとしましょう。
花々に「きれいだよ~」とささやけば、
うれしそうに応えて、"Grace be with you".
ありがとう。
あとは、すたこら?
ハイカーの姿が、続々と。
すると、牧野のsatouさん。
同任の方です。今日は非番かな?
戻ると、――駐車場がすごいことになってます。
みなさん良い日和を逃しませんね。
さて、来週、5月27日は「山開き」の日。ヤマツツジのご機嫌や如何?
無事の下山、
ヤマツツジの盛筵、朗麗の日和に
感謝、感謝。
Fin