今日(12/3)は、
阿武隈高原中部県立自然公園『日山』(1,057M)
を見回ります。
今回も環境放射線モニタリングを実施しました。
葛尾村の避難指示が解除されてから、これで4回目です。
以下、略説します。
『相棒』の線量計です。
移登山口からの日山山頂ピストン、
モニタリングは、前回と同様に、1~9で実施しました。
(地表より1Mの所で測定)
1→「平地区公民館」前で、測定値は、0.12μSv/h。
2→「移登山口」が、0.51μSv/h。
3→林道分岐(電波施設)で、0.39μSv/h~0.47μSv/h。
4→(笹平)0.57μSv/h~0.95μSv/h。
5→「移分岐」は、0.33μSv/h。
5~6→この間、0.46μSv/h~0.80μSv/h。。
6→『山頂まで2km』標識周辺、0.33μSv/h。
6~7→この間は、0.34μSv/h~0.88μSv/h。
7→『山頂まで1km』標識周辺、0.53μSv/h。
8→この辺りで今回の最大値、1.69μSv/h。
9→「山頂部」は、0.33μSv/h~0.39μSv/h。三角点は0.44μSv/h。
「μSv/h」は、生命を否む単位。
この山に余儀なくされている現実です。
平地区公民館前の駐車場に車を置かせて頂き、いざ。
杉木立鬱蒼の登山口。
しばらく登ると、電波施設。
文明の象徴も、一本の灌木におよびません。
震災後、訪れる登山者は減りましたが、
道刈りは地区のみなさんによって確り施されています。
晴れ渡った空、陽精のエ~ル。
移分岐。茂原からの径を合せます。
陽精はごきげん、歩く幸せ。
日影には先日の雪が居残ります。
天王平。
其処から少し進んで、この辺り。
線量計が本日の最大値1.69μSV/hを示しました。
さらに歩を運ぶと、『胎内くぐり岩』。
賑やかなハイカーの声。
みなさんと山談義。
震災の翌年からこの山に来ておられるそうな。
山頂はもう直ぐ。
日山を頂きました。
ベンチで憩う老夫婦とお喋りしながら、モニタリング。
展望台から、眺覧、周覧。
手前から竜子山、鎌倉岳、そして奥に大滝根山が霞みます。
目を転じれば、吾妻~安達太良の連嶺。
ん~、朗然、朗爽。
お~い、ばんだいさ~ん!
圧力だ、圧力だと、朝鮮半島が疼きます。
トルストイの民話集に、
こんなくだりがありました。――
「老人は溜息をついて、こう言った…
『イワンよ、おまえはひろい世間を歩きまわったり
乗りまわったりしているが、わしはこれ、
年がら年じゅう暖炉の上にねてばかりいるだで、
おまえは、自分はなんでも見ているが、
わしはなんにもはあ見てねえように思っとるだろう。
ところが、そうでねえだぞ、はあこれ、
おまえにゃなんにも見えねえのだ。
おまえは腹立ちのために目がくらんでおるからの。
人の罪は目の前だから見えるが、
自分の罪は背中だから見えねえのだ。
おまえは今、あの男がわるいことをしたと言った!
もしあの男ひとりがわるいことをしたのなら、
喧嘩の起こるわけがねえ。
いったい人間同士の喧嘩が、片方だけから起こるものだろうか?
喧嘩はふたりのあいだのものにきまってるだ。
おまえにゃ、あの男のわるいところは見えるが、
自分のわるいところは見えねえのだ。
もしあの男ひとりがわるくて、おまえがええのなら、
喧嘩の起こりっこはねえだろ。』
・・・・・・・・・・
『ワーニャ、遅らせてはなんねえ、
火は初めのうちに消さなきゃいけねえ、
燃えあがってしまったら、
どうすることもできねえだでな』」と。
頌う、陽精。
唱和する大地。――
ただ、線量計の値が、
文明の誤りを告発し続けています。
さて、異状のあるなく、安堵。
昼餉としましょう。
風もないので、あの高台で。
小春日和、展望台では山座同定。
お腹も満足。
帰るとしましょう。
のたりのたりと、往路を復します。
樹々と語らい…
陽精の頌に唱を合わせながら。
移分岐。
左に折れます。
線量が高い処になると、足早に?
降り起てば、長閑。
鎌倉岳の…
そして移ヶ岳の、ねぎらい、エ~ルに与ります。
お山の祈りは、"Grace be with you".
無事の下山、
明朗の山路に、
感謝。
Fin