『磐梯山/東尾根/恵慈(前篇)』からの続きです。
陽精に祝福され、磐梯山を頂きました。
さすがに春、頬にあたる風にいたさこそないものの、
雪のつき具合は厳冬の様相、雪の華が咲き溢れています。
冬の間来れずにいた私への心づくしかな。
ありがとう。
雲の祝福にも与り、いっとき、幽境に遊んでいると、
お一人、リゾートスキー場から来頂。
おかげで、証拠写真をば。
この方に撮って頂きました。感謝。(茨城の方)
陶然と雪世界。
雪と風伯のロマンに惚けます。
いい時間に、感謝。
陽精の頌に促され、そろそろ帰ろうかな。
櫛ヶ峰が頌を合せれば…
雪華も一途に応えます。
若雪が…
まぶしい。
櫛ヶ峰と語らいながら。
雪を刻んで、風伯の痕跡。
弘法清水で、ひと息。
"天を仰げ、天から生きよ"と、呼ばわる響。
お久しぶりです、天狗岩。
ショートカットして沼の平へ。
降り起てば、
お山がしずかにひかりをたたえています。
"まことに待つことは善きことなり。
すべての善きことは待ってきたる。
春は待ってきたる。
自由は待ってきたる。
平和は待ってきたる。
天国もまた待ってきたる。
とき到れば、すべての悪しきことは去って、
これに代わりてすべての善きことは来たる。
ゆえに善きことをなさんとするにあたって、
われらは必ずしも自ら進んで、しいてこれをなすを要せず。
静かに待ちてこれをなすをうべし。
活ける神の治めたもうこの宇宙にありて、
待望は休止にあらず。
まことに詩人ミルトンの言いしがごとく
『待つ者もまた勤むる者なり』"
とは、内村鑑三の言葉。
"然うだ"と、お山が肯います。
雲の影をしたたらせ、お山の祈りは、
"Grace be with you".
すっかり、小春日和。
安らかな力がしみてきます。
"またいつでも来な"。
"はい、ありがとうございます。"
往路を復して、ゲレンデへ。
あとは、すたこら。
無事の下山、
恵慈の山路に
感謝、感謝、感謝。
Fin