あるく

~山の恵みの備忘録~

二ツ箭山/懐恵 2017年3月12日

 水の頌がきこえます。
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 今日(3/12)は、二ツ箭山へ。

 なんだか雪山の登り方を忘れてしまいそうで、
 様々に迷いましたが、どうも、いまいち心がさだまらず、
 先送り?ということに。(笑)
 



 今日も梅の花が満面の笑みで迎えてくれました。
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 水に礼すれば、その謙廉に合せられます。
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 細き声に耳澄ませながら。
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 〆張り場で沢にわかれます。
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 山脊に起つと、常連のみなさん。
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 岩場に直下。
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 "天を仰げ、天から生きよ"と、呼ばわる響。
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 男岩の大きなエ~ルに、感謝。
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 女岩を頂けば、空に哀憐、陽精には謙順。――
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 昨日は、3.11。
 東日本大震災から、もう6年、
 一人ひとりに喜びがあり、夢があり、しあわせがありました。

 様々に癒えぬ悲しみ、廃炉脱原発、復興、―すべては、現在進行形です。

 
 「若き日は若き日の夢を持つ。真面目であればあるほど美しい夢を持つ。
 しかしそれは要するに無知な人間の浅はかな夢想でしかない。
 人生の実相はもっと苛辣である。
 孟子の有名な語がある。
 "天の将に大任を其の人に降さんとするや、
 必ず先ず其の心志を苦しめ、其の筋骨を労せしめ、其の体膚を餓やし、
 其の身行を空乏にし、其の為す所を払乱す、
 心を動かし、性を忍び、其の能わざる所を曽益する所以なり"。
 天は若き日の夢を粉砕することによってその人の身魂を練るのだ
 というのである。この意味においては、
 真摯なる生活者の一生は失意失敗の連続であることが珍しくない。
 この意味においては、人の一生は到底その人みずからのつくる所ではない。
 多くはその人みずからの造ろうとした所と逆な一生である。
 にも拘らず、真摯なる生活者の真実なる一生は、
 その人みずからの願いしより以上に、一層深刻に
 その人の願い通りの一生にまで完成する。
 祈らずとても神は護らんでなくて、祈りし以上に神は聴きたまうのである。
 人の企画は浅薄幼稚である。その幼稚なる企画が実行されずして、
 神の博大高邁なる深謀遠慮が実行されるということは、
 何という幸福であろうか。
 私は人生における蹉跌と失敗とを恐れない。
 それらの浮沈に拘りなしに、生くるに値する真実の人生は
 必ず与えられる、真実もて求むる限り必ず与えられる。
 願いしにまさりて豊に与えられる。
 そうしてこの一事のほかに、何の求むるに値するものがあろうか」
 とは、三谷隆正の言葉。
 彼は、1944年2月、『幸福論』を遺し、55歳で世を去りました。

 "亡き友のいのちつくして書きにける幸福論を校正す吾は"、―
 『幸福論』の校正は教友・南原繁手に。


 ながれる調べは、レクイエム。 
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 さて、テラスへ。

 すでにO内さん、Kさんが。
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 風がなく穏やかな日和。
 こんな日は方位盤に陣取るのがいちばん。
 S藤さん、Kさんの感慨や如何。
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 空は霞むものの、熱量は充分。
 温もりにのんびり、まったり、お喋りに花が咲きます。
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 安んじて、ひと時。――
 さて、そろそろ、帰りましょうか。


 今日も沢へ降ります。
 途中、修験台から"夫婦岩"。
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 睦まじく唱を合せます。
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 今日はO内さんも沢へ降ります。
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 沢床へ降り起ち、水の精にご挨拶。
 通過の許しを請います。
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 途中から、興に任せ、
 O内さんの案内で、月山へと突き上げることに。
 圧し掛かる岩稜を縫うように足をさばきます。
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 途中には年代物の鎖もあり、 
 修験盛んなりし頃がしのばれます。
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 足もと不如意、ゆっくり慎重に。
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 途中、見晴らしの良い岩の上から。
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 古道?確りとした踏み跡が認められ、しばしたどると、
 月山の頂上直ぐそば、稜線の径に出合いました。
 そこには、迷いこまぬよう、ちゃんと通せんぼが。
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 月山を頂いて、ひと息。
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 すると、はるか磐梯山から、"達者かぁ~"と、招きの響。
 無沙汰を詫びるばかりです。
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 あとは月山新道を
 O内さんと愉しくお喋りしながら。…
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 無事の下山、
 懐恵の山路に
 感謝、感謝。


 Fin