アサギマダラ、遊心のひと時。
今日(9/11)は、
阿武隈高原中部県立自然公園『高柴山』
及び、
堂山王子緑地環境保全地域
を見廻ります。
(先週の予定でしたが、吾妻山にお手伝いがあり、
日延べさせて頂きました。)
「旅人と わが名よばれん 初しぐれ」
とは、芭蕉の句ですが、
芭蕉を凌ぐ、壮大な旅に生きるアサギマダラ。
マツムシソウ咲き溢れる山頂で、
人懐っこい彼等と、心遊び、心通うひと時に恵まれました。
感謝。
ゲンノショウコが、楚楚と迎えてくれました。
木立を抜けると日向。
短い区間ではありますが、ヤブに突入です。
くさるな、とツユクサ(蛍草)。
樹々と語らいながら。
山頂部には、旅する蝶、アサギマダラの英姿。
"こんにちは"。
展望台が見えて来ました。雨は大丈夫かな?
ペコリと、ナデシコにご挨拶。
展望台に到着。
先に一帯を見廻りましょう。
お~、マツムシソウ。
いつもの場処に、今年も元気に咲いててくれました。
タカネマツムシソウよりちんまりした容貌ですが、
ひとすじの気持に甲乙無し、うたれます。
この花のように、
じっと時間をたのしみながら、
勁い気持と、おだやかなきもちでいたい。
見廻って、異状のあるなく、安堵。
展望台に上がって眺覧。
阿武隈の響に耳澄ませます。
(日影山、蓬田岳)
(移ヶ岳、日山、殿上山、鎌倉岳…)
(桧山、大滝根山)
いまにも降り出しそうな空模様ですが、
ここに陣取り、つましい昼餉?
食し了えて辺りを散策。
懸命に咲く花たち…
無造作にすわって見つめていると、
心もからだも澄まされてゆきます。
そして、其処此処に、アサギマダラ。
かきわけのぼり、ときめいて、あいらしく舞っています。
「風にまかせて歩みなさい」と、
彼らのDNAには、印されているのでしょう。
「この世では旅人、寄留の身」とは、
新約書にも見られる思想、放浪のラディカリズム。
心には、しずかな、そしてほがらかな旋律が
ながれているにちがいありません。
うっとりと見つめていると、祈りの響。
"Grace be with you".
(夢中でとんできたんだ…)
つつましく…心が昂ぶってきます。
いい時間を、ありがとう。
さて、帰ります。
お山に充満するエ~ルの中を、のっしのっし。
水の精のエ~ルとねぎらいに与れば…
無事の下山。
アサギマダラ、そして花々との
遊心、遊息のひと時に
感謝、感謝。
Fin