あるく

~山の恵みの備忘録~

片曽根山/信質 2016年5月29日

  ありうべき祈願の信質、三十三観音
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  今日(5/29)は、片曽根山へ。

  遠出は節止、ちょっと裏山へと相為りました。
  山頂へと高規格の道路がのび、
  はたまた文明の流弊?電波施設の林立と、
  山として、疎外された感のあるわが裏山へ、
  足の促しに任せて、てくてく、てくてく。
  上天気の下、しばし、往古の信質に触れながら、
  お山を愉しむことが許されました。
  感謝。
  

 
  おっとりと片曽根山。
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  少し上ると、安達太良、吾妻の響。
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  アスファルトを離れ野趣あふれる小径へ。
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  杉木立の鬱蒼に木洩れ日。
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  歩いて登る者にのみ注がれるお山の無邪気。
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  もう直ぐ山頂ですが、三十三観音
  先に寄りましょう。
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  観音清水の東屋。

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  『片曽根三十三観音』は磨崖仏、
  自然石に線彫りされているのですが、時を経て風化、
  判り難いものが増えて来ました。
  それぞれに時を超えて、
  現実世界の不条理、その無常を超えた、安平を、豊穣をと、
  おのれをこえたなにものかへ、祈願し、信心する… 
  そのありうべき純朴を伝えています。
 
  (7番) 
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  信心、――。

  オバマ大統領は、広島を訪れ、演説の中で、
  "Every great religion promises a path-way
  to love and peace and righteousness,
  and yet no religion has been spared from believers
      who have claimed their faith has a license to kill."
  「偉大な宗教はすべて、
  愛や平和、正義といったものへの道を約束しているが、
  一方で、どの宗教も、
  信仰の名のもとに殺人は許されると主張する信者を、
  抱えこんできた。」
  と慨きました。
  "no religion"という言葉には、異議無しとしませんが、
  それはともかく、怜悧な人ですね。
  洞察にみちたスピーチではありました。
  ただ、しめくくりの
  "our own moral awakening" (われわれ自身の道徳的覚醒)
  という言葉が、少し空しく響いたことを、
  彼のために哀しみます。
  

  

  "人を打つもの
  それは巧みな智慧ではない
  素直な信ばかりだ"
  八木重吉


  (17番)  

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  慈悲のような顔をと願って
  (19番)  
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  さて、展望台へ。
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  安達太良、吾妻から、"Grace be with you".
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  眼下には、田村市船引の市街。
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  移ヶ岳が睦みます。
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  林立する、電波施設。
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  "Welcome, my friend".
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  左奥に矢大臣山。今日は山開き?
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  (左から)高柴山、黒石山、鞍掛山が連なります。
  ベンチに腰かけ、おにぎりタイム。
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  宇津峰。
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  小沢へと廻って下ります
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  馬頭尊の石碑。
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  伐り出されてさっぱり。
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  花々のねぎらいエ~ルに与れば、ゴール。
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  無事の下山、
  つつましやかな信質に
  感謝。


  Fin