この山路歴程のもうひとつのハイライト、北の稜線へと分け入ります。
雲表に慈愛、お山は上機嫌です。
一歩一歩、遠ざかる御西。
思えば、この稜線(御西~梅花皮間)を辿るのは、実に三年振り。
丁度今回の逆コ~ス、テント担いでの運歩でした。
大きな朝の挨拶が届きます。
飯豊本山、そしてダイグラ尾根。
大日岳からのエ~ル。
烏帽子岳が迫力を増せば、背後にはおっとりと北股岳。
雲表を隔ててここは天上の桃源。
恵慈溢れる大日岳。
この佳き日に、のたり漫歩するし合わせ。
清光が注がれます。
早く歩くなんてもったいない。ゆっくりゆっくり~。
でも長丁場、5時までに天狗平は厳守。
飯豊~大日の稜線には雲が溢れ、滝雲となって落ちています。
何とも、壮観。
まっちゃんや、Iさん、Tさん、Sさんたちは
洪雲に捕まった?
烏帽子岳のスラブ状岩壁が圧巻です。
御手洗ノ池と烏帽子岳。
はぁ~、ため息連発の烏帽子への上り。
振り返れば、大地と雲表の生動。
肩に乗ってもうひと登り。
烏帽子岳山頂に到着です。
雲を纏って大日岳。
山路の歴程は続きます。
次は梅花皮岳(右)、そして北股岳。
梅花皮岳から梶川尾根を遠望。
この仙境に居る不思議、その至福。
北股の頭カッチとお見合いしながら、十文字鞍部へと下ります。
雲遊ぶ空。
『 わたしでもなく
わたしをうごかすものでもなく
ふしぎなる両生のせかいの
いちばんやわらかな いちばんはじめの
こころおどるいずみからものを言いたい 』
(八木 重吉)
北股岳。「よぐ、きたな」。
雲上の漫歩に酔いしれます。
梅花皮小屋前にて、パン一個。水分補給。
同道の前橋の方との語らい。
小屋にいとまを告げ、北股岳へ。
梅花皮岳を振り返ります。
北股岳山頂。
少しピッチを上げましょう。
北股の頭カッチを振り返ります。
峰々はみんな、どんな意思を交わしているのかな。
門内小屋へいとまを告げて。
一段とましてきた秋色。
扇ノ地紙から、梶川尾根へ。
雲表には、
還暦を祝福して、飯豊本山、烏帽子/梅花皮/北股岳。
ありがとう、かたじけない。
雲はお山の白い礼服。
『あたらしくあゆもう
きのうのうたはわすれよう
しかしながら
きのうのうたとおなじように
きょうもうたうことをおそれはすまい 』
(八木 重吉)
飯豊のみんなは、
いったいどれほどの回数の還暦を繰り返して来たのだろう。
いつもおなじようにわらっている。
大きなおおきなエ~ルを、有り難く、押し戴きます。