『その2』からの続きです。
もっと此処に留まって居たいところですが、
帰りも長丁場、そろそろ、発たねばなりません。
素敵なエスパ~ス(空間)を有難う、よく眠れました。
相棒のテントと大日岳とで、ツ~ショット。
では、撤収しましょう。
「もう、帰んのがい」と北股の衆。
名残惜しいのですが・・・。
御西小屋の管理人、羽田さんにご挨拶。
序に記念写真をお願いしました。
満ち足りて、御西を後にします。
歩運、清爽。
『 ゆきなれた路の
なつかしくて耐えられぬように
わたしの祈りのみちをつくりたい 』
(八木 重吉)
夏、飯豊。稜線漫歩。
草履塚からの響こえ。
頭も使ったらいい、手も動かしたらいい、
でも、歩くことが、自分の足で歩くことが一番すぐれて
大切なことなんだ。
頭も手も、文明を誤らせる。
でも、足は文明を誤らせない。飯豊は、
そう教えている。
お~い、ばんだいさ~ん。エ~ルをありがとう~。
『 深い人生よりもっといい人生
それは個に徹した人生
浅くもなく深くもなく
浅ければ浅いままに
深ければ深いままに
力をつくして残無い人生だ 』
(八木 重吉)
うなずく白鯨、ほほえむ大日岳。
う~ん、飯豊の香り。
山のような人間に、ならせたまえと・・・
一歩一歩は、祈りになる。
飯豊の、すべてのエ~ルは・・・・
尽きることなく・・・
挫けることのなきものとして・・・
上る者すべてに、贈られている・・・
そちらへ行ける環境が斉いますように。
てんぐさん、今年はまだ、
あなたの上を歩けていませんね。
此方は、無理かな。
イイデリンドウの清かな調べ。いとまを告げて。
本山小屋で高橋さんにもいとまを告げ、山頂を後に。
カフェ御前坂で一息。マスタ~は上機嫌。
夏を謳う、飯豊の宙そら。
大日岳は日除けの雲を準備し始めました。
『暑くなるぜ、早く下りな』。
草履塚の北峰を巻いて進むと、前方から、
何所かでお見かけしたことがあるような、
ないような方が。
竹爺さんのブログに何度か登場されている方ではと、
声をおかけしてみると、
やっぱり。ホーリーさんでした。
ウェブ上で何度かお見かけしているので、
初めてお会いするのに、初めてでないような、
何ともご迷惑なことでした。(笑)
銘柄の違う塩飴でエ~ルの交換。
大日岳の周辺に雲が出張り始めてます。
昨日と同じパタ~ンか。
今朝の大日岳のピストンで、あろうことか、
雨具の下衣を装着せず、
笹藪などの朝露で膝下をグショグショにし、
伝って靴下をかなり湿らせてしまいました。
その湿りと汗と蒸れとが相俟って、
快適な歩行など望むべくもありません。
切合小屋で靴下を少し乾かして、出発進行です。
大日杉へのコ~ス、地蔵岳を遠望。
飯豊本山にいとまを告げて。
いつも気になる岳樺。
三国小屋で金子さんにご挨拶。
この暑さ、長居は無用。
剣ヶ峰の岩稜にいとまを告げ、下ります。
疣岩山への登り返しに汗が吹き出ます。
往路には枝沢が何本かあったはず、
身体を冷やすにはもってこいです。
迷うことなく新長坂を択びます。
この先は転げ落ちるしかありません。
汗だくになりながらも、目論見どおり、
枝沢でタオルを濡らし、頭から水をかぶったりして
灼熱に対抗。
ブナの森に抱かれて暑さが和らぎます。
祓川山荘に出会えば終点は間近。
備えられた丸太の橋を渡れば、
登山の完遂です。
護られて、無事の下山、
飯豊の恵み、清穏のひと時に
感謝、感謝、感謝。
Fin