下り、ゲレンデを銀シ~トで遊ぶ私に、二羽のトビから何やら親
しげな眼差し。まさか、「私は獲物?」(笑)、いやいや、ねぎらい、
エ~ルと解しましょう。(タカの仲間では尾が凹型なのがトビの特徴とのことです)

今日(4/5)は、磐梯山へ。
久しぶりに
櫛が峰に起って、
まじまじとお山と語らいたい、・・・
そんな思いにかられました。
櫛が峰が第一義、ですが、流れが良ければ本峰にも
寄りたい。川桁のお山とお日さまに見送られ、出発。

宙そらに沐浴ゆあみするお山。清爽が滲みて来ます。

まぁまぁの雪質に援けられ沼の平は間近。お山のご機嫌も
麗しく。

先ずは櫛が峰。

『こっちにも寄れよ~』、・・・「はい、然るべく」。

火口の淵に起てば、天空に白龍。

淵に崩落の岩音が響きます。

櫛が峰山頂に到着。今回はかなりの難儀でありました。山肌は
水分がたっぷり滲みてふやけた状態な上に、累々の岩また岩も
凍って持ち上げられては融けてで、文字通りの浮石でがたがた。
転ぶは、足は捕られるは。・・・でも此処に起たなければ聴こえな
い言葉が、見えない胸臆があるのです。
山自身の気持が貫けている。
ただ在る、真摯に在り続ける。ひとすじの気持。

いったいどれほどの「懊悩」が、・・・

この謙遜に、封じられているのだろう。

私のちっちゃな思い煩いが、鎔けてゆく。

飯豊のお山よ。

峰峰の、・・・

豊溢よ。

言葉にならない言葉の交通。

山のような人間にならせたまえ・・・。

さて、ちょっとお疲れ気味ですが、本峰に行かない訳にもいきません。
足元不如意でルンルンとは下れませんが、まぁのんびり構えて。

天狗岩、雄健。

「天だ、天を仰げ」と、呼ばわります。

弘法清水で一息。オモチャのような四本爪ですが、折角持ってきたので
装着しましょう。いざ、磐梯山頂へ。

半分こなして東壁をのぞきます。

今日は風もなく穏やか。お日さまからは熱い?エ~ル。

東壁の向こうには先月使った東尾根が走ります。

さすがに雪の華はもうありません。

磐梯山頂に到着。遥か飯豊を背に私。

いつもより猪苗代湖が小さいような?

この方に撮って頂きました。感謝。

白き、慈悲溢れる飯豊の眼差し。いかで応えんや。

つい先程までお邪魔していた櫛が峰。感謝。

そろそろ、山頂においとましましょう。

今日はしっかりと銀シ~ト持参。急斜面、
上手く滑れました~。

天狗岩にいとまを。

沼の平を歩けば、お山の親昵。

春のうららに酔いしれて。

憐憫あわれみが蔽う。

寵沐のひと時。

春光、のどか。

さて、いつまでも居座るわけには行きません。運歩。

『また、いつでも来な』、~「はい、ありがとう」。

ゲレンデの雪も腐り気味。もう少し先に good な急斜面がります。
破れかけの銀シ~トにもう一働きして貰いましょう。

急斜面で最後の滑りを愉しんでいたら、何と、私の頭上を二羽
の大きな鳥が、旋回しています。一羽はやや離れ気味ですが、
もう一羽は至近も至近。若いのか好奇心旺盛、物珍しげに私の
方に寄ってきます。まさか私を獲物だと思ってるんじゃ~?(笑)
まぁ、それはないでしょうが、人なつっこい奴です。幾度も幾度も
旋回して離れて行きました。鳥語は話せませんが、愉しいひと時
でした。




「また何処かで会おうね~」。

お山は笑って見ていました。

無事の下山、
清穏のひと時、
そして、
鳥さんとの小さな交流に
感謝、感謝、感謝。
Fin