(北股岳中腹から、石転ビ沢)

(梶川尾根/滝見場からの石転び沢)

今日(8/11)は飯豊です。
飯豊に入ると、
その雪形に、雲気雲容に、
また、連連とするお山の全体に、
よく《龍》を覚えます。
山形県は小国町なる天狗平から、
石転び沢を経て北股岳、梶川尾根へ。
白龍のような雪渓に分け入り、
一日、存分の遊化が許されました。
感謝です。
いざ小国へと自宅を出たのが零時半。
睡眠不足は否めません。
初っ端の画像からしてピンボケ。
どうなることやら・・・。

エゾアジサイの迎候。

稜線にはガス・・・。
今回、泊まりでの入山も出来たのですが、
予報に鑑み、日帰りに変更。

梶川の出合。高巻かず、左岸を石伝いに。

白く輝るのは門内沢の雪渓。

石転び沢の雪渓が見えて来ました。
う~ん、久しぶり。

進行の方向に因るのか、
門内沢への道迷いが多いそうです。

出合の付近一帯。
雪解けが進み、大きな石がゴ~ロゴロ。

石転びの沢に雪渓が龍の如くに体をくねらせて、
へばり付いています。まずは腹ごしらえ。
縁あって同山の士と語らいます。

左岸沿いが薄そうなので右岸に渡りたい、
でも中々良いポイントが・・・。

先行のお二人はもう少し手前で右岸に渡った様ですが、
どうもポイントを逸してしまいました。

5月下旬とか6月初旬だと、この辺りは厚い雪ノ下。

雪渓の末端が見えて来ました。

適当なところから右岸沿いに渡りましょう。
左岸沿いのポッカリ空いた周辺は雪が薄く大変危険です。
~言わずもがなですが、左岸とか右岸と言う場合、
上流から下流を向いての右左です。

さあ、雪渓にのって深呼吸。龍のご機嫌を伺いながら。

上から吹き降ろしてくる風は
雪に冷やされ期待以上の「寒さ」。
ウィンドブレイクに雨具を羽織ろうかと逡巡するも、
それでは蒸れがと、ギリギリで却下。
カッターシャツを重ねてガマンです。

振り返って、ちょっと一息。

出合から3kmの行程。
単調な雪上歩行に時間と距離の感覚は狂いがち。
ついつい休憩がおろそか。

だいぶ歩いて来ました。
途中、単独男性とスライド。
上部で迷い(多分、北股沢へ)、
ビバ~クを余儀なくされた由。
黄色の指導標を見つけられなかったそうな。
でも、無事で良かったです。

「ほん石転び沢」の出合。
此処まではスプ~ンカットに乗じ、
アイゼンを装着せずに来ましたが、この先は、
傾斜が増します。足の滑りは体力を消耗・・・

いよいよアイゼンです。

北股沢出合間近。

出合で追い着いて来られた新潟の方、良いペ~スです。

ガスで北股岳は見えず。
幾分濃くなって来たような。

ちょっと一息。新潟の方も。

あそこが雪渓の先端(終点)です。

雪渓は白龍、飯豊の矜持。

雪渓の先端に薄い黄色の指導標が見えます。

ここで、梅花皮小屋管理人の関さんとスライド。

やっと雪渓の終点です。アイゼンを外して土の上に。

直ぐ側が黒滝。
一帯の雪渓崩壊の最終章といった様相です。

こうした崩壊に巻き込まれたくないものですね。

雪渓は生きもの。

日々刻々姿をかえながら・・・。

地を這いつつ・・・

上を衝いて後退する、その意気地。

それは、白龍。

飯豊を象徴するかのよう。

さあ、今度は地に足を着けて~と意気込めば、・・・
ポツリポツリと、無情の雨。
本降りの雨の襲来に大慌て~。

『その2』に続く。