あるく

~山の恵みの備忘録~

奥久慈岩稜/男体山(前篇) 2011年11月20日

 
 今日(11/20)は奥久慈へ。
 
 「奥久慈」。不思議と郷愁を覚えさせる地名です。
 大分前に、所有するガイドブックの項目中、
 『月居山から男体山』と、男体山から奥久慈岩稜』、
 この二つに、確りとチェックを入れておいたのですが、
 「いつか、そのうち」ですっかり忘れてしまっていました。
 どういうわけか、最近、山友のブログのいくつかに、続けざ
 『奥久慈』の文字が躍り、久恋の想いが息を吹き返しました。
 
 初見のお山への、胸わくわくの緊張感。
 片道で130kmを超え、車を駆ること3時間有余。
 ちょっと遠いですが、このお山はそれに応えて充分でした。
 感謝です。
 
       
 
 
(大円地08:34~09:04佐中登山口~09:39釜沢越~10:27鷹取岩~11:02小草越~11:45大円地越~12:18着「男体山頂」発12:55~13:56大円地)       
 
 
 大円地の道路沿いの空き地に車を置き、林道「袋田男体湯沢線」を、
 佐中の登山口を目指し南下します。
 ガイドブックの概念図には稜線上に一部「迷」の注意喚があり、
 岩稜は「上り」で使用することに。
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 取り付き付近、日当りが良い所為かややヤブ。
 少し下衣を湿らせてしまいましたが、無問題。
 直ぐにヤブも解消でよく踏まれた径を快足です。
 先ずは釜沢越へ。
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 この辺りの特徴なのでしょう。
 黒味がかった岩肌に粒上のニキビがゴツゴツと。いよいよ急登開始。 
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 急勾配の杉林。至る所に倒木あり。
 自然の大きな力が生命の更新を促して。
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 釜沢越に到着。標識の下に『篭岩山』のプレ~ト。
 いろんな縦走路が拓けているようです。 
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 こちらは久慈、向こうは八溝の山並み。樹間を彩ります。 
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 よく踏まれた辺縁の小径を辿ります。 
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 角度を変える毎に樹間には絶壁の威重。 
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 歩くのが愉快・・・。 
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 木々の実直が辺縁のきわどさを忘れさせます。 
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 紅葉の祝宴の中。       
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 心地よい色彩の交響、岩の語らい。 
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 耳を澄ませて、岩壁の縁をのっしのっしと歩きます。 
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 お山の奥趣。この壮観。 
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 風光に導かれて、此処は鷹取岩。
 入道岩が礼を正して迎えてくれました。何とも言えぬ相好。 
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 基部は確り、磐石の構え。 
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 ここからは入道さんと言葉を交わしながら。 
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 何やら無念無想の面持ち。 
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 温容の脇を通らせて戴きます。 
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 入道さんにもお勤めがあるのです。 
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 天を仰ぐのが天狗岩の勤めなら、入道さんは只管思惟、只管打坐。 
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 入道さんにいとまを告げ、先を急ぎます。雲行きが・・・。 
 
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 岩は歴史の証人。 
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 目指す男体山。近そうに見えるのですが、一向に近づきません。 
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 あらら、雨粒が落ち始めました。 
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 少しシフトアップ?これでもかのアップダウンはボディブロウ。
 その先からさらにやや半円を描くように回り込みます。先は長い。
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 お山からは「焦らないでゆっくり来な」とエ~ル。 
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 しかしまぁ、来て見て上ってみないとわからないものです、お山は。
 標高で400M~700Mに満たないこの山の重厚、壮容。 
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 山路が華やかな朱で染められ。 
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 男体山の山頂が大分近づいて来ました。 
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 山中、これまで行き交ったのは唯の一人でしたが、
 何だか賑やかな話し声が。 
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 着いてみればベンチもあって。 
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 此処が「大円地越」でありました。
 『大円地』、初めて耳にする語彙に?このお山を特徴する地名です。
 この辺りの絶壁は山伏の行場、
 なれば、仏教に言う『大円鏡智』からか・・・。
 ま、知ったかぶりはやめておきましょう。(笑) 
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 かなり近しくなった山頂をロック・オン。 
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 おにぎり食べて元気回復。足取りも軽く。 
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 男体山の山頂が直ぐ其処に・・・。 
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 「後篇」に続く。