『飯豊山/恵養(上)』からの続きです。
草履塚で心魂をあらため?次は御秘所。
鞍部へ降ると、お約束のハクサンイチゲ。溌剌と咲いてはいるのですが、
昨年と比べると、個体数が、ちょっと少なめ?
北飯豊からの便りでも少なめとか、どうも当たり年ではない様です。
でも、充分。会えてうれしい。
花に祝われ、にやけてますね、大日岳。
加齢につれ、花におどろく心はたくましくなるばかり。
咲く、という、そのひとすじの気持ち。その衷誠。
頌う、団らん。
岩場が明るみます。
キンバイもまけじと・・・ お山は幸せもんだなぁ。
何を誇っているの?
花々の頌歌を聴きながら、のたりのたり。
嗚呼、御前坂、いやさ試練坂。
路傍の花に鼓舞され、どすこい。
カフェ御前坂(=テーブル形状石)で、ひと息。
大日マスターの声、”coffee or tea? "。
終点。振り返って、草履塚。
天上の桃源に、足は軽やか。
本山小屋におられたkanekoさんにご挨拶して、山頂へ。
スキップしたくなるなぁ・・・
此処へと至るために、一体、何万の運歩、何回の鼓動を費やしただろう・・・
たどたどした形影を、歓呼して迎えてくれた、飯豊、大日、北股の衆。
ふ~、飯豊山を頂きました。
思いを尽くし、心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし・・・まもられて、
貧しき土塊の歩一歩が、此処にきわまりました。
天衷、また、お山の衷懐が、沁みてきます。
ただ、感悦、感恩あるのみ。
山頂に起ち、眺覧、周覧。
至福の、ひと時。
少し遅れて、Aさんも来頂。
おかげさまで、「証拠写真」をば、収めることが出来ました。感謝。
パクパクモグモグ。大日岳と思想の交換。
なんども何度も、体をまわし・・・
飯豊の風、飯豊の香りに、己を晒します。
「さがしたってないんだ
じぶんが
ぐうっと熱がたかまってゆくほかはない
じぶんのからだをもやして
あたりをあかるくするほかはない」
(八木重吉)
いい時間を過ごせました。感謝。長居をしたいところですが・・・
長丁場。もう、おいとませねば。
いい景色を・・・
たくさん吸って・・・
凱旋するとしましょう。
そう言えば、今日はヘリで荷上げ。 ちょっと見物?いや手伝いましょう。
風圧が~!!!帽子が飛ばされた~!!!
荷をバケツリレーで小屋の中へ。片付けをする、新管理人のkanekoさん。
一旦下ってまた上がってくるそうですが、二ヶ月ぐらい常駐になるのかな?
彼は私より歳が一個ぐらい上?ご老体には違いありません。
どうぞ健康にご留意くださいますように。お達者で。
本山小屋が親しみやすくなりました。
後は、お山と語らいながら・・・
せっせと歩きましょう。
下りはすたこら?御前坂。
「きれいな気持ちでいよう
花のような気持ちでいよう
報いはもとめまい」
(八木重吉)
嗚呼、厖大なる雪よ。
ずんずんと降り積もっては、圧せられ、連繹、連延、
意思と生った塊よ。
またあらたなる雪形を彫琢せよ、
御鏡と生れ、豊実と成れ、もえるがいい。
さあ、御秘所。
慎重に。
見守ってくれた、大日岳。
『飯豊山/恵養(下)』に続く。