あるく

~山の恵みの備忘録~

片曽根山/懐執 2021年3月11日

磐梯、吾妻、安達太良から特別のエ~ル。 

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今日(3/11)は裏山、片曽根山へ。

郵便局へ所用、天気が良い所為か、そのまま足が勝手に?・・・(笑) 

 さて、M9。東日本大震災から10年の節目を迎えました。

津波に襲われ、戦後最大の自然災害でしたが、加えてフクシマには原発事故。

人災、天災の入り交じったその後遺は、未だ癒えずかな。

私のような物覚えのわるい者でさえ、あの日、あの時間・・・

放射能に怯え、車に家財を積んで逃げた事等々、その記憶は鮮明です。

避難所から還った私は、当時、ブログに次のように綴りました。~

 

「3/11、東日本を襲った大地震、そしてそれによって引き起こされた大津波により落命を余儀なくされた多くの方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。      
このブログをご覧戴いている皆様には、きっとあのM9に敗けることなく、しっかと未来を見据えておられることと拝察いたします。宅配便がやっと当地にも回復し、震災で不能となったモデムを落手、交換し、更新にこぎ着ける事が出来ました。感謝です。
この間、私は福島第一原子力発電所3号機の爆発にただならぬ事態を予感し、高齢の母を慮り、行政の判断、指示を待たず、残り少ないガソリンで行ける所迄と、必死の思いで西へと辿り、底を突いた猪苗代は総合体育館『カメリ~ナ』に避難者として手厚く受け入れて頂きました。
『カメリ~ナ』では六泊七日お世話になり、ご厚情に与り、何とかガソリンも入手にこぎ着け、原発から30~40kmにあるわが町の放射線量の値が、遠く離れた市町村よりも低い値で推移していることもあり、意を決して田村市の自宅に戻りました。
田村市のわが町には総合体育館に大熊町の役場機能と町民の方々を始め、双葉町富岡町などからたくさんの避難者の方々を受け入れており、私も猪苗代町でお世話になった恩返しの気持ちを込め、早々に市の社会福祉協議会にボランティア登録をし、早速、『介護』のミッションに入れて頂き、一昨日~今日と総合体育館で、お役に立ったのかどうか心許ないですが、一働きさせていただいて来ました。
この不条理は未だ進行中です。多くの方々がとてつもなく巨きな問いの中に呻き、涙しておられることでしょう。私もまだ言葉を探っている最中です。報道では、これまで曖昧だった屋内退避のエリアを避難指示にする方向とか。既に避難してしまった方が圧倒的です。「地域」、「社会」は有名無実というのが実態です。
私も、状況によっては再脱出もありますので、更新や或いはコメントのレスに遅滞を生じさせてしまうかも知れません。ご容赦ください。
『カメリ~ナ』に慰問に来てくださった吉田さんご夫妻。感謝です。
そしてkenrokuさん、夢ちゃんマンさん、asanoさん、面倒かけました。有難う。
粟さん、いっちゃん、EVA父さん、LTQさんご心配、胸に滲みます。感謝!
みんな、敗けないで「歩き」ましょう。」~2011.03.25             

 

 

 

みんな、はたして『経験』と為しえたのだろうか、私は訝っています。

ただの「体験」だったでは、すまないのだ。

 

 

 

郵便局で用を足し、お昼まで時間に余裕・・・

そのまま標高を上げて来てしまいました。年寄りの徘徊?(笑)

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春のうらら、のたりのたりが愉しい。 

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片曽根山を頂いて、高柴の衆。 

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那須連山と郡山の市街。 

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展望台へ。 眺覧の、ひと時。

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先日お邪魔した、移ヶ岳。そして、田村市船引の市街。 

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右に目を転ずれば、鎌倉岳の凛。 

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北方には、蔵王連峰。 

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かすかに、月山。 

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和尚山・・・

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船明神山、安達太良本峰、矢筈森、鉄山と、安達太良の連嶺。 

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そして、東吾妻山・・・ 

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一切経山。峰々の響に、耳澄ませば・・・

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報道には、『復興』、『再生』の文字が飛び交っています。

根元的には、identity。あなたは、いま、何処にいるのか、起っているのか。

存在と意味。

それによって、『復興』、『再生』の実質・実相はかわるのです、根柢から。

 

 

 

峰々と偕に、陽精の頌に唱を合せます。

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 透徹。お山のまなざし・・・

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いつまでも、いつまでも、

このまなざしにたえられる人間でありたいな。 

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 天を仰げ、天から生きよ。

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無事の下山、

懐執の山路に、

感謝、感謝。

 

fin