『安達太良/朗耀(上)』からの、続きです。
鉄山避難小屋には先客。風があるわけでもなし、昼餉は外で。
良さそうな岩に腰を下ろし、のたり。
コンビニで買い求めたスープにお湯を注ぎ、おにぎりタイムです。
磐梯、飯豊、吾妻~峰々と語らいながら、むしゃむしゃ。思想を交換。
至福の時間に浴します。・・・
お腹は満タン? ひねもすのたりと、寝転んでいたいところですが・・・
重い腰をあげます。
石楠花の塔にご挨拶。
帰るとしましょう。
峰々と親昵、語らいながら。
ある新聞に、
「文明とは消毒である」という言葉が引用されていました。
ハクスリーの小説『すばらしい新世界』にある未来社会の標語です。
「快楽」と「幸福」とを強制された超管理社会、
新世界を管理する統制官は曰う、「真理や美より万人の幸福が大事」と。
コロナ禍を圧封した中国を前に、とても90年前の戯言とは思えません。
記者は、個人の自由や尊厳も「消毒」されていくのではと憂えます。
今、私たちは、どんな時代の入り口に起っているのでしょうか。・・・
(標語と言えば、東電福島第1原発が立地する双葉町の目抜き通りには、
「原子力明るい未来のエネルギー」~こんな看板が設置されていました)
真と善と美とは不可分・不可同にして、幸福の豊かな内実であるはず、
どうか未来社会にも叡智が透徹されますように。
峰々の祈りは、・・・
"Grace be with you".
後はすたこら・・・
この山の懊悩に歩を合せて。
沼尻元湯、湯の華採取場。
硫黄川に架けられた橋を渡って・・・
尾根へと登り返します。
おいとまです。
白糸の滝のエ~ルを享け・・・
登山口へと凱旋?
はぐれ雲のねぎらいに与りました。
無事の下山、
朗耀の山路に、
感謝、感謝、感謝。
fin