あるく

~山の恵みの備忘録~

大日岳/オンベ松尾根(1) 2010年9月18~19日

大日岳に見(まみ)えたい。
牛首山からの、あのラフで、それでいてアットホームな風貌。
丸っこく、人懐っこい大日岳。
牛首山の稜線を大日岳を一点に見据えながら辿る、至福のひと時。

この山は、雪を豪壮に纏わなくとも、
紅葉に身を艶やかに装わなくても、・・・
ただ其処に在るだけで、心身の弊を鼓舞します。
昨年はガスの中、念いは果たせませんでしたが、
今年は今になってお山からの招きの響(こえ)が聴こえ?
長い林道歩きに覚悟を決めて行って来ました。
了えてみれば、
雲の乱舞を微笑ましく見つめる大日岳の寛仁に触れ、
一宿の御西には管理人氏の厚情、
また共に山に連なる士との語らいに時を忘れ、
サプライズもありと、・・・
飯豊の奥懐に抱かれ、温情に沐浴することが許されました。
感謝です。


(*3部作でアップいたします。)

9/18;駐車場発05:10~06:15前川ダム~06:50第二ゲート(トンネル入口)~07:57登山口~09:36月心清水~11:44一服平~13:12早川のつきあげ~13:55牛首山標柱~15:30大日岳~16:43御西小屋
9/19;御西小屋06:58~08:07大日岳~09:25牛首山標柱~09:50早川のつきあげ~10:33一服平~11:22月心清水~12:30登山口~13:02トンネル~14:54駐車場着                

      



林道の修復工事が始まっています。内側へと深く抉り、確りした基礎工事が施されるようです。この現場は、ゲートの手前700M~800Mの辺りでしょうか。ゲートから御幣松尾根取付までは9KM弱と記憶していますので、この現場からさらにずっと手前のトイレ棟付き大駐車場に車を置いての筆者は、登山口まで合計ほぼ10KMの林道歩きを強いられることに?なります。3~4KMはウォ~ムアップと見得も切れますが、さすがに10KMとなると重いボディブロウ。決して軽くはない泊り装備の本日、どうなることやら・・・。(笑)
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たまたま渓流釣りのお二人が自転車で通過しました。原付バイクぐらいなら何とか通れますが、それ以上の「内燃機関」はムリです。ちなみに工期は来月いっぱい「10月31日」となっておりました。
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空を見上げれば、秋・・・。
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実川渓谷の瀬音に励まされながら、もくもくと林道を辿ります。
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前川堰堤(ダム)。まだまだ行程の半分に満ちません。
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第二ゲートのあるトンネルが見えて来ました。此処までが町道の扱いですが、トンネルから先は電源開発に因むもので、東北電力の所管?。
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850Mでしたか?結構長いトンネルです。やっと、出口。陽光が嬉しい。
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しばらく進むと崩落箇所があります。段々傷口が広まる気配です。
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ここなどはもう「沢」と化しています。自然の側に起てば、自然自身の自己回復力でしょうか。
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ブナの美林が目に付き始めると終点は間近。
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林道の終点の手前50Mぐらいの所から登山道へと入ります。ちょっとヤブ化で見え難いです。
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アシ沢に架かる簡易橋。有り難い存在です。これがないとかなり怖い思いを強いられます。それにしてもこの辺り、日向の植生の伸張著しく登山道もヤブ化しつつあります。
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お花の鄭重なるお出迎えを受け。
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櫛が峰~オコナイ峰~の稜線が見えて来ました。陽気に押されて雲が湧いて来ています。
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「キレイですよ~」お花の気持はただ一筋。
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一汗、二汗かいて月心清水のポイントに到着。月心地蔵が寂かに鎮座。黙礼。前日に雨があったのでしょう、清水は今までにない水量です。水の携行を1リットルから2リットルにシフト。
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陽が高くなるにつれ、ガスも湧き、櫛が峰~の頂稜部は雲の中です。
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右に草履塚、左に雲を配して飯豊本山が。
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お花は静かに時を愉しみます。
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草履塚。向うの稜線は賑やかなんだろうなぁ。こっちを登る愚者?は筆者だけ。最近の踏み跡などありません。
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牛首山から落ちるシシ笠尾根。
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牛首山~櫛が峰の稜線に突上げるオンベ松尾根。
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ここは一服平。大江勝広さんの石碑があります。黙礼。
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お花が守人です。
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月心清水から上の登山道は、御西小屋に至るまで、細やかに道刈りが施されていて快適です。昨年6月のぐしょぐしょを思うと別世界の観があります。関係各位に御礼申し上げます。
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牛首山~シシ笠尾根。ガスが切れました。
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櫛が峰~オコナイ峰の稜線。
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よそ者にフリーズ?
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早川のつきあげから、烏帽子山を望みます。残念ながら山頂部はガスの中。
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西大日岳下部。長い林道歩きが効いて?どうにもピッチがあがりません。ポシェットのカメラに手をかけてはショットを口実に一息、二息。「陽のあるうちに御西に着けばいいや」と開き直り、忙しい雲の動きに目が泳ぎながらも、ゆっくりゆっくりの登行です。雲は次から次へと湧き立ち、上昇しては舞い踊り、谷間から稜線へ、西から東、北から南へと自在に吹いて往きます。
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七森~種蒔山の稜線。
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大日岳下部。入り組んだ支稜にお山の機微を垣間見。
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一息入れて、櫛が峰を振り返ります。
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息を整え、再び牛首山への稜線に靴音を。
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たくさんの渓々。どんな世界があるのでしょう。
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牛首山の標柱に到着。
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たおやかな御西の山際。
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雲間に種蒔山~の稜線が。
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おにぎり食べて、ちょっと来し方を振り返ります。
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大日岳が雲を押し退けて、登場です。これを見るために。
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一服平~早川のつきあげのライン。
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大日岳の号令が響きます。
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飯豊本山は雲の中。
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大日岳の号令に雲が退きます。
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牛首山の一峰とツーショット。
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御西小屋が見えます。
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ん?雲に不穏な動きが。
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雲が絡み始めました。
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礼儀のある雲のようです。
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ちゃんと「分」を弁えて。
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               「その2」に続く