あるく

~山の恵みの備忘録~

吾妻逍遙(滑川温泉~弥兵衛平) 2010年8月16日

  今日(8/16)は吾妻連峰弥兵衛平の湿原を探察です。

  福島側の予報は良いものの、米沢側のそれは思わしくなく、
  行程に爽快は望めませんが、初めてのエリア、
  好奇心が足を唆(そそのか)します。

  吾妻、この茫漠とした山塊は、要に大きな湿原を擁し、
  そこには宝石のように、湖沼、また池塘
  ちりばめられています。
  人間的な言い方をすると、まぁ、
  「湿原」の「湿」は「情」でしょうか?
  火の山なるが故の passion が
  「情」の篤さに繋がっているのでしょう。     

  飯豊や朝日と山としての生成の因を異にするとは言え、  
  これは吾妻の図太い個性のように私には思えます。

  先に(7/10)谷地平に遊んで桃源の湿原になずんだ感のある私に、
  この弥兵衛平はその延長を用意してくれているかのようです。
  そして大滝沢の豊かな渓相は、
  大小様々な滝の見事さと相俟って、
  その前味としての役目を果たして充分です。

  再訪したい場所がまたひとつ増えました。
  感謝です。

                  

      

  滑川温泉の湯宿を後に、
  吊橋を渡れば登山の始まりです。(07;30)
イメージ 1



  立派な道です。
  名勝『滑川大滝』までは「遊歩道」として
  整備されているのでしょう。
イメージ 2



  『滑川大滝』(名瀑百選)。
  水量も申し分なく、見事な滝です。
  沢床に降りるのは帰りに。(07;45)
イメージ 3



  少しササなどが威張り出した径を往きます。
イメージ 4



  やはりここは米沢、予報の外れはなさそうです。
  上部のガスからは風に乗って時折雨粒が・・・。
イメージ 5



  大滝沢は名の通り滝の連続する見事な渓相です。
イメージ 6



  岩の色合いはここが火山帯であることを語ります。
イメージ 7



  径の勾配は緩く花にも余裕です。
イメージ 8



  やぁ、お早うさん!
イメージ 9



  径に残されたレールが
  かつて此処に鉱山が、採掘場があったことを教えます。
イメージ 10



  お花に声をかけながら。
イメージ 11



  清々しい出迎えを受け。
イメージ 12


  
  分岐です。
  姥湯からの径を合わせます。(09;20)
イメージ 13



  沢を渉ります。
  「滑」の字義は伊達に非ず。すべり易い沢床です。
イメージ 14



  小さいものも合せれば、一体幾つの滝があるのでしょう。
イメージ 15



  足元に木杭が、そして木道が当たり始めると・・・。
イメージ 16



  お待ちかねの水場・金明水です。
  とうとうと流れて。(10;45)
イメージ 17



  水場に彩り副えて。
イメージ 18



  水場を後に、程なく弥兵衛平の避難小屋、
  『明月荘』に到着です。(10;55)
イメージ 19



  誰もおらず、一人寂しくの昼食を了える頃、
  茨城からのご夫婦が来られました。
  しかしまぁ、登山者に遇いません。
  天気が悪いとは言え、吾妻って人気ないのかな?
イメージ 20



  お二人より先に小屋を辞して、
  弥兵衛平湿原~明星湖への「散策」に。小雨混じりの強風で
  「散策」というほどのロマンチックにちょいと欠けますが。
  (11;30)
イメージ 21



  ガスが濃い目で辺り一帯を見渡せませんが、
  大小様々の湖沼、池塘が見て取れます。
イメージ 22



  風上に向かってカメラを向けられないので
  ただ「もくもく(木々)」(笑)と木道を辿り往くと、
  大きめな湖沼が。たぶんこれが明星湖なのでしょう。
イメージ 23



  さらに辿ると立岩登山口への分岐を示す標柱がありました。
イメージ 24



  雨粒が少し納まってきたので、
  カメラを取り出し、風向きを縫ってショットを。
イメージ 25



  ガス、いや、霧の中の木道歩きは幻想的です。
イメージ 26



  でも案外、
  このぐらいの視界の方が湿原らしいかも知れませんね。
イメージ 27



  ワタスゲが咲き乱れる頃、来てみたい。
イメージ 28



  お花からたくさんの「ようこそ」を戴いて。
イメージ 29



  草々の囁きに心温められ。
イメージ 30



  明月荘に戻りました。
  寄らずにこのまま下山の途に。(12;35)
イメージ 31



  しばらくの木道歩き。
イメージ 32



  水場に到着。行動用とは別に、お土産に1リットル、
  自然の恵みを有り難く頂戴しました。(12;50)
イメージ 33


  
  ちょろちょろと一途に時を刻みます。
イメージ 34



  ガスの跳梁は吾妻の上一帯だけの様子。
イメージ 35



  下るにつれ、青空が。
イメージ 36



  このオブジェ、何に見えますか?
イメージ 37



  先ほどまでの涼しさは何処へ。
イメージ 38



  かつて使用されていた吊橋の残滓。
  鉱山盛んなりし頃、どんなルートがあったのでしょうか。
イメージ 39



  登山道も陽射しをうけてすっかり明るく。
イメージ 40



  水浴びしたくなる・・・。
イメージ 41



  今は登山道になっている路に敷かれていたレール。
  そしてその上に丁々発止と物資を担った車輪。ご苦労様でした。
イメージ 42



  少しずつ秋の気配も。
イメージ 43



  夏色の空。
イメージ 44



  滑川大滝分岐の所にある鉄塔の残滓。(14;55)
イメージ 45



  ちょっと疲れも出始めていますが、
  この滝を見てしまうと・・・
イメージ 46



  沢床に下りて来てしまいました。
  あぁ、結構な落差。登り返しがツラい。
イメージ 47



  やはり間近に見ると迫力が違います。(15;20)
イメージ 48



  ハァハァゼェゼェ登り返して一気に温泉郷へ。(15;50)
イメージ 49



  いい風情の温泉郷です。
  湯宿のお陰か、何所の登山口にもたむろして
  疲れ切った登山者にいちゃもんをつけるアブが
  ほとんどいません。
  無事の下山共々、感謝、感謝。
イメージ 50







                              
  お わ り


.