あるく

~山の恵みの備忘録~

飯豊の花旅1(梶川尾根/大日岳/大嵓尾根) 2010年7月31日~8月1日

大日岳の頂に起ちたい。

意気は満ちています。
稜線に花が咲き揃う時期柄、小屋は混雑しそうです。久方振りに、埃を被っていたテントを担いで行くことに。
先々週思い描いていたコース、飯豊山荘起点の周回にすぐに思いは定まりましたが、問題は大嵓尾根を上りにするか下りにするかです。
テントでの幕営と決めた以上、大胆な軽量化は望むべくもなく、また何れかの時点での降雨は避けられそうもなく、着替え一式は外せません。無理は禁物。水の量を少なく見積もれる梶川尾根に心は傾きます。
今回は梶川尾根から入山し、初日に御西まで行を進め、翌早朝に大日岳をピストンし、その足で大嵓尾根を下る、と決めました。
また山岳救助隊の班長でもある小国山岳会のLFDさんが、会の後輩の方、及び新潟のいっちゃんとそのお仲間を同行されて、石転び沢~大嵓尾根周回で入山しておられ、御西から賑やかに下山の行を共にさせて頂くことができました。

感謝です。

まる二日25時間強の行動時間(含休憩・待機)の殆どがガスと小雨の中の旅程でしたが、念い通り、大日岳の山頂に足を置く事を許され、また久し振りの幕営でテントの中に疲れ切った身体を横たえ、飯豊の大地のゴツゴツを背に感触して爆睡できたことはこの上ない喜びでした。
盛夏の候、暑さに弱い私を、ギラギラの太陽ではなく、ひんやりとしてむしろ寒くさえあった涼風と、宝石のような滴で飾られた花々で迎えてくれた飯豊のお山に、感謝です。

飯豊山荘~扇ノ地紙~北股岳~御西/幕営~大日岳~御西~飯豊山頂~休場ノ峰~飯豊山荘 )

*3部作でアップいたします。




[ 7月31日 ]

飯豊山荘を眼下に梶川尾根の急登に喘ぎます。
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湯沢峰にて筆者。
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東京からの方。筆者同様、ビスタ~リでゆっくり。
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滝見場からの梅花皮大滝。
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石転び沢の上部。
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岩の間から滲み出る五郎清水。これが本家です。
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行列ができる『清水』です。
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少し上がって梅花皮大滝。
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ここまで来れば梶川峰も間近です。
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昨年の保全作業のときの笹ダム。しっかり土砂を溜めています。
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土嚢ダムは溢れんばかりです。
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梶川峰を過ぎればマツムシソウが鮮やかな色合いで出迎えてくれました。
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繊細・・・。
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扇ノ地紙に到着。何も見えません。
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クルマユリ。我が強そう。
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強風に小雨混じりの中、門内小屋にゆっくり休んで様子見です。
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黙々と歩いてあるいて北股岳に到着です。左が筆者。右の女性の方ははるばる広島から。雨、雨の天気で飯豊山荘に二泊もして待機されたそうです。交通費を考えれば、簡単に諦めて帰れませんよね。
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お花に「キレイだよ~」と声掛けながら・・・。
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花たちの合唱が聴こえてきそうです。
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梅花皮小屋にてまったりラーメンタイム。管理人の関さんのお話では小国山岳会のLFDさんとブログのコメントでは同行するしないと未だ定まらずだった飯豊仲間の新潟のいっちゃん達が石転び沢に入渓しているとのこと。梅花皮小屋泊まりと云う彼らを待っているわけにもゆかないので、関さんに「みなさんに宜しくお伝え下さい」旨頼んで小屋を発つことに。


ガス、ガスとグショグショの身には寒いぐらいの強風の中、梅花皮岳に到着。
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凛として。
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和みのある色合いに心が安まります
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風に揺れて。
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キスゲは仲間がいっぱいですが、やはり其々は夫々です。
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色・形は違えど。
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花として。
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みんなひとすじの気持。
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烏帽子岳に到着。さ・む・い・・・です。
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縦走路は花の回廊。
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おいらを撮ってくんな。
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キスゲが多い。
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この辺りからコバイケイソウの姿が・・・。
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端は通らないで!登山道を守りましょう。
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一体何種類の花が。
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咲いているのでしょう。
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幻想的な雰囲気の中、御手洗の池に到着。
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標柱を通過。御西はまだまだです。お腹空きました。
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此処は今が春、山菜が旬です。
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縦走路に残雪が出始めました。10箇所ほど夏道を隠しています。転倒即持って行かれるような急斜面がからむ箇所はあまりありませんが、濃いガスに見舞われたときは慎重に見究めたいですね。
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コバイケイソウと挨拶を交わして。
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ふと、これ食べられるのかな?
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やっと天狗の庭に到着。
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昨年の保全作業の成果を見てみたい気もしますが、信じて通せんぼに従います。
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風を避け、必死に葉っぱにしがみ付く蝶。
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しばし痩せた稜線を辿ります。
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お腹が空くと、ワンタンに見え・・・。
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キレイです。
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うれしいですね、ネットの間から少しずつ植生が復活です。
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ふ~、大きなため息と共に御西小屋に到着です。
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管理人の松葉さん、3年振りですが、筆者のことを覚えていてくださいました。筆者が写真を差し上げたことや、また以前、御西小屋まで緑化ネットを荷上げした際に添えたメモまで持っていてくださり、恐縮してしまいました。


今宵一晩の我が家の完成?です。目ざとい方はお気づきでしょう。向こう側の張り綱が張られていない・・・。途中で思い立って水場に直行、このままの状態で調理~食事~爆睡へと突入してしまい、ために夜半の雨と強風の中、大きく揺れるテントの中で恐い思いをさせられたのでありました。
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