あるく

~山の恵みの備忘録~

▲片曽根山/揺り篭の山 2010年3月27日

私の住む福島県田村市船引町船引は、旧くは「片曽根村」といい、その一帯によりそう様に起つ片曽根山は、(見る角度にもよりますが)その山容から「田村富士」とも称されています。山名は、故事を拾えば坂上田村麻呂の東征に謂れを有ちますが、ここでの関心ではありませんので略します。

     
片曽根山は、私にとってはまさに「裏山」、移が岳とともに、朝な夕な慣れ親しんできた揺り篭のような存在であり、原風景そのものです。
今回、物理的な事情で?ぶらりと出かけたこの山、考えて見れば最近に登った記憶がありません。山頂部までアスファルトによる高規格の道路が敷設され、テレビや携帯の電波塔が林立し、「山」としての「格」が疎外されてしまった感のあるこの山には、悲哀にも似た同情なしに登る事は出来ません。
登山口となる田村市船引総合福祉センターの駐車場に車を置き、現在このセンターの所長をしておられる知友の上遠野伸一さんに挨拶をして登山開始です。
午前の天気は申し分なし。ひっそりとした登山道を上り詰め、辿り着いた山頂は豊かな眺望に恵まれ、また残雪の風情の中、これも久し振りに、市指定史跡の「片曽根三十三観音」を見て周ることが出来ました。人間の数々の傲岸にもかかわらず、この岩肌にそっと託されたつましい光沢は、この山の素朴の健在を示して充分です。

帰りは、福祉センターの食堂に休ませて頂き、もう阿武隈の山のエキスパートと言っても過言でない上遠野さんの見事な写真、また興味深いお話に時間の経つのを忘れてしまいました。




片曽根山です。
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田村市船引総合福祉センター。
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所長の上遠野伸一さん。ご自身の山や風景の写真もパネルで展示されています。
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福祉センター周辺は森林公園として様々な野外施設が整備されています。
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アスファルトを避け、閑寂な径を辿ります。
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三十三観音」は帰りに回るとし、山頂を目指します。
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良い天気です。
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電波塔の林立する山頂に到着。
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田村市船引の市街。正面、移が岳。
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眺望が広がります。右から鎌倉岳、殿上山、龍子山。
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安達太良、吾妻の連嶺。
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うっすらと蔵王が見えます。
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郡山の市街。
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郡山市街をズ~ムアップ。
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大将旗山~額取山(安積山)の山塊。
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今日行こうかな?と思ったりもした鎌倉岳。
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右から、鞍掛山、黒石山、高柴山。
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那須の山々を遠望。
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右、矢大臣山。左、羽山。
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高柴山。
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三十三観音」に回ります。
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周回できるよう順路が整備されてます。
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三十三観音」。自然石に線彫りされた磨崖仏で、風化もあり、判別は全部が全部良好な状態ではありません。一~三十三番のうち、確りしたものだけ紹介します。
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誰が・・・
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どんな想いで・・・
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彫っていったのでしょう。
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さまざまに・・・
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想像を膨らませることもできますが・・・
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信心というものに・・・
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今も昔も・・・
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変りはないのでしょう。
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福祉センターへの径にトラバースします。
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木々も青空に気持良さそうです。
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終点が見えて来ました。
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